Anadolu Agency via Getty Images
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ライブ配信関連ソフトを販売するStreamlabsが、ストリーマーやその他団体からの批判を受けて配信ソフトStreamlabs OBS(SLOBS)の名称から”OBS”を削除、「Streamlabs」に改名すると発表しました。

なお同社は今週、Lightstreamというライブ配信ソフトの会社からソフトウェアの紹介ページをコピペ改変したとしてSNS上で非難されています。

問題を時系列に沿って事態の推移を記述すると、まず火曜日に、Streamlabsが公開したStreamlab Studioと称するクラウドベースのサブスク型配信ソフトウェアの紹介ページが、同種のソフトウェアを販売しているLightstreamからウェブサイトの記述やデザインの盗用が疑われるとしてTwitter上で告発されました。

これに対して、Streamlabsは「ページのテキストはプレースホルダーに記されていたものが誤って公開されたものであり、当社に責任があります。判明した時点ですぐに修整した新しいバージョンを公開済みです。Lightstreamのチームは優秀であり、我々は直接お詫びをさせていただきました」と釈明ツイートを投稿していました。

しかし、このStreamlab Studioというソフトウェアそのものも、LightstreamのLightstream Studioとほぼ同じコンセプト、機能や操作性を備えており、実質的にパクリではないかと指摘され、著名ストリーマーたちからの非難もあり、炎上と言える状況に発展しました。

そして続く水曜日、今度はオープンソースのライブ配信ソフトウェア「OBS(Open Broadcasting Software)」が、Streamlabs OBSの名称にOBSを含むことについて問い合わせを受けた際のやりとりを明らかにしました。

OBS側は社名にOBSの文字を含むことを取りやめるよう求めたにもかかわらず無視されたと主張、Streamlabsに対してあくまで水面下のやりとりでの解決を試みたものの「彼らは最後まで非協力的だった」と述べました。



SLOBSは、わかりやすく言えばOBSのフロントエンド(つまりガワ)を差し替えたバージョンです。無料のオープンソースソフトウェアとして配布されているものの、OBSは、Streamlabsが建前上はGPLライセンスのルールを守りつつも、その行動が「オープンソースと相互尊重の精神を踏みにじっている」と非難しています。

実際、名称がややこしいことから、SLOBSに関する不具合などへの苦情がOBSのサポートボランティアに投げつけられる事例も発生しているとのことです。

その他、Streamlabsにまつわる疑惑としては、Streamlabs Deckと称する配信用モバイルアプリの名前とアイデアが、配信向けスイッチングデバイス&アプリのElgato Stream Deckから拝借したものだと指摘されています。

いずれも個別の問題ながら、Streamlabsはソフトウェアの名称でOBSの人気に便乗し、また他の製品やウェブページでは状況証拠からして独自の技術やアイデアを磨き努力するよりも、人の褌で相撲を取ることを重視する方針のようです。

Source:Streamlans(Twitter)