【イタリアマンマのおうちごはん】夏のおもてなしに「ズッキーニのスカペーチェ」

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今がまさに旬の野菜「ズッキーニ」。日本でも人気の野菜ですが、イタリアでは夏の食卓に欠かせない代表的な野菜なんだそう。今回は、そんなズッキーニのおいしさを再発見できちゃうメニュー「ズッキーニのスカペーチェ」を緒方美智子さん(@michiko_ogata_viafrua)に教えていただきました。

ズッキーニのおいしさに目覚めよう!


Ciao!!
料理家の緒方美智子(@michiko_ogata_viafrua)です。

イタリアの代表的な野菜のひとつの「ズッキーニ」。ちょうど今が旬ですね。

ズッキーニは、イタリアのメルカート(市場)、スーパーや八百屋では必ずおいてあり、マンマのおうちごはんのテーブルには日常的に上がる野菜のひとつです。

シンプルにグリルやフリットにしたり、パスタ、リゾット、スープ、ソースや詰め物、オイル漬け、ビネガー漬けなど、いろんな食べ方があります。

でも、日本にいると「ズッキーニのおいしさや使い方がいまいちよくわからない」という声をよく聞きます。

ズッキーニのおいしさを知らないなんてもったいない!

そこで今回は、夏にぴったりな「ズッキーニのスカペーチェ」をご紹介します。

冷蔵庫で冷やしておけばビールやスパークリングやワインとのアペロに、さらにはお肉、魚料理の副菜にもぴったりなひと品です。

ぜひ今回、ズッキーニのおいしさに目覚めて、冷蔵庫の常備菜に仲間入りさせてくださいね。


ズッキーニのスカペーチェ


スカペーチェとは?

「Scapece(スカペーチェ)」は、ナポリの郷土料理です。昔、ナポリ王国はスペインに支配されていたので、「酢でマリネされた」を意味するスペイン語の「Escabeche(エスカベッシェ)」が語源となっているのではないかと言われています。

でも、実はこの調理法は古代ローマ時代からあったという説も……。いろいろな説があるようです。

要は、素揚げ、揚げ焼きした魚や野菜などをビネガーやハーブなどでマリネした料理のことなんです。

今回は、ワインビネガーの代わりにホワイトバルサミコ酢を使います。ほんのりと優しい自然の甘みと酸味のアグロドルチェ(甘酸っぱさ)は食欲をそそります。

我が家の夏のおもてなしでも定番のこのひと品。みなさんには大好評で、「抱えて食べたい!」と言う人もいたほどです(笑)。


ズッキーニを選ぶときのポイントは?

ズッキーニは、色が濃いグリーンで中位の太さのものを選びましょう。

太すぎると中心部分に種ができてしまい、水っぽさが出てしまいます。


材料(2〜4人分)

・ズッキーニ……2本
・ホワイトバルサミコ酢……小さじ3〜4
・EXVオリーブオイル……適量
・塩……適量
・ミント……適量


作り方

1. ズッキーニを5mm厚に切る。


2. フライパンにたっぷりオリーブオイルを入れて1を加えて、両面に軽く焦げ目(きつね色)が付くぐらいに揚げ焼きをする。


3. バットなどで油を切ってから、2枚ずつ重ねたクッキングペーパーで挟んで軽く油をおさえる。


4. 器に1/3のズッキーニを並べて塩を少々ふる。その上に小さじ1のホワイトバルサミコ酢をふりかける。ミントの葉をちらす。


5. これをもう1〜2度繰り返す。最後は塩少々とホワイトバルサミコ酢をかける。


6. 器に盛り付けたら完成!


ズッキーニは薄く切りるとすぐに焦げてしまうので気をつけてください。そして、焼くときは軽く焦げ目がつくまでちゃんと焼きましょう!(でも焦げすぎ注意です)


しっかりと焼くことでズッキーニの水分が飛び、味が濃くなり旨味が凝縮します。また、見た目もおいしそうに仕上がります。

クッキングペーパーで油をおさえるひと手間も大切です。これをするかしないかで仕上がりの食感が大きく変わります。

できあがってすぐに食べてもよいのですが、半日以上冷蔵庫で冷やしておくと味が馴染んでさらにおいしくなります。ミントの葉の色は退色してしまうので、食べる直前に新たに添えると仕上がりがきれいです。


器は濃い色よりも、白っぽい方が焼き色の付いたズッキーニが映えてきれい。

小さな器より、大皿にナチュラルに盛ったほうがおいしそうです。


チーズをオン!ブルスケッタのアレンジもオススメ


アレンジとして、チーズをのせてブルスケッタにして食べるのもおいしいです。

おすすめのチーズは、塩気が少ししっかりめなシェーブルチーズ。仕上げに粗挽黒胡椒とおいしいオリーブオイルを少しだけかけて。

暑い日のランチやアペリティーボに楽しんでみてくださいね。

ボナペティート!!


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