仕事を求める人1人に対し、どれだけの仕事があるかを示す今年5月の栃木県内の有効求人倍率が1.03倍となり前の月をわずかに上回りました。

しかし、依然として新型コロナウイルス感染症の影響が続き厳しい状況が続いています。

栃木労働局によりますと、5月の県内は季節調整ベースで有効求人数が前の月に比べて1.4%増加したのに対し求職者が0.6%減少したことで、求人倍率は前の月より0.02ポイント上昇しました 。求人倍率の上昇は2カ月連続です。

一方、新規の求人の動きでは前の年の同じ時期に比べて16.1%増え、3カ月連続で増加していますが、コロナ禍前の2年前との比較では24.0%減少していて、依然として厳しい状況が続いています。

業種別に見ますと製造業では国外からの需要が増えたことに伴い、建設用機器や建設車両関連の求人があったほか、車載カメラなどの自動車関連用品も好調です。

一方で世界的な半導体の供給不足の影響を受けた企業からは生産は回復したものの、求人の提出は厳しいという声もあるということです。

新型コロナウイルスの影響を大きく受けている宿泊業・飲食サービス業は全国で緊急事態宣言が出されていた前の年の同じ月と比較すると73.8%増加していますが、コロナ禍前と比較すると81.2%の落ち込みで厳しい状況に変わりはないということです。