© Norifumi Inagaki

2021年3月23日(火)から4月4日(日)まで、写真専門ギャラリーの「ギャラリー・ソラリス」にて、稲垣徳文氏の写真展「鶏卵紙のパリ」が開催される。20世紀初頭のパリを撮影した写真家のウジェーヌ・アジェ(1857〜1927年)と、写真の黎明期を生きた“写真師”たちへのオマージュとなる展覧会。入場無料で楽しむことができる。会期中の休廊日は3月29日(月)で、開廊時間は11:00〜19:00。

稲垣徳文氏は1970年東京都出身で、法政大学社会学部を卒業した。在学中から、写真家の宝田久人氏に師事。朝日新聞社の「AERA」編集部を経てエディトリアルを中心に活動し、“ウジェーヌ・アジェが写したパリの再訪”と“アジアの古刹巡礼”をライフワークとしている。

稲垣氏は、1980年代末に銀座で開かれた回顧展でウジェーヌ・アジェの作品と出会った。それから時が経ち、2012年の秋にパリへ行くことになってアジェの写真集を眺めていると、収録された撮影地のパリの路地が、この100年でほとんど名前が変わっていないことを発見。そこで稲垣氏は、大型カメラとともにアジェが見たパリの情景を訪れ、その風景をアジェと同一のポジションで撮影した。

プリントにもこだわり、アジェの時代の鶏卵紙プリントを採用。鶏卵紙は19世紀半ばから20世紀初頭まで半世紀にわたって用いられたプリント技法で、セピア色の美しさが特徴だ。稲垣氏は、東日本大震災後から、太陽光でプリント可能な鶏卵紙での作品制作に取り組んでいる。

※開催の状況について、最新の情報は公式Webサイトにて要確認

■期間:
2021年3月23日(火)〜4月4日(日)

■開催場所:
ギャラリー・ソラリス
大阪府大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館 B1F

■問い合わせ先:
ギャラリー・ソラリス
tel. 06-6251-8108
url. https://solaris-g.com/