熊に襲われた犬を救った飼い主の男性(画像は『Kaleb Benham 2019年6月5日付Facebook』のスクリーンショット)

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アメリカのフロリダ州で先月、愛犬を救うためにワニと格闘した飼い主が話題になったが、今度は熊から犬を救った飼い主の男性がいた。彼は「愛する犬を救うなら自分の命も厭わない」と語っている。『Fox 47』『New York Post』『CNN』などが伝えた。

11月25日の夜、米カリフォルニア州ネバダ郡グラスバレー在住のカレブ・ベンハムさん(Kaleb Benham)が飼っているピットブルの“バディ(Buddy)”が熊に襲われて大怪我をした。

自宅にいたカレブさんは当時、庭の方から奇妙な唸り声が聞こえたため、確認するため外に出た。そこでカレブさんが目にしたものは、大きな熊に頭部を噛まれながら引きずられて行くバディの姿だった。

体重90ポンド(約41キロ)のバディだったが、350ポンド(約159キロ)はあると思われる大きな熊になす術もなかったようだ。

そんなバディの姿を見たカレブさんは躊躇することなく突進していき、熊の喉を鷲掴みにして顔と目を何度も殴った。すると熊は降参したのか、バディを離すとその場から去っていったという。

すぐにバディを動物病院へ連れて行こうとしたカレブさんだったが、その日は感謝祭の前夜でほとんどの動物病院が休業中だった。カレブさんはようやく治療をしてくれる動物病院を見つけ、バディは一命を取り留めた。

カレブさんは、バディが襲われた当時のことをこのように振り返った。

「脳裏には僕の愛するバディを救うことしかありませんでした。夢中になって熊に体当たりし、バディを離すまで何度も目を殴りつけました。ところがその後、ほとんどの動物病院が閉まっていて、このままではバディが死んじゃうんじゃないかって心配しました。」

「次の日も熊が来るのではないかと思って窓から外を3時間半ほどチェックしていました。多分、熊は自分の餌を取られたと思っているに違いないと思うんです。だから(バディを)取り戻すために、また戻ってくる可能性があると心配しています。」

バディは数年前にカレブさんが動物保護施設から引き取った犬で、彼にとって我が子のような存在だという。カレブさんは「熊に立ち向かうなんて愚かだと思う人がいるかもしれないけど、バディは私の子供なんです。僕はバディを救うためなら死ぬのなんて何とも思いません」と話している。

その後、カレブさんの姉妹であるケイトリンさん(Katelyn)がクラウドファンディングサイト「GoFundMe」でバディの治療費を募り、集まった2278ドル(約23万7000円)で治療費を賄うことができたようだ。現在、バディの怪我は順調に回復しつつあるという。

画像は『Kaleb Benham 2019年6月5日付Facebook、2018年12月30日付Facebook』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)