夏になると「夏バテしないようにいっぱい食べなきゃ!」と、いつもより食べる量を増やそうとする人もいます。しっかり食べることは大事ですが、同時にダイエットも気にしたいところ。

ここでは、ちょっと見直すだけでやせ効果がグンと高まる食べ方の基本ルールを、管理栄養士で医学博士の本多京子先生に聞きました。

これだけ覚えれば守れば大丈夫!太らない人がやっている基本のルール




夏をしっかり過ごすためたくさん食べたい! …でもダイエットも気になりますよね(写真はイメージです)

●外食と同じメニューは避ける

どんぶり物やラーメン、パスタなど外食にありがちな炭水化物中心のメニューは、高カロリーで栄養もかたよりやすいので避けるようにしましょう。

献立の基本は主食と主菜、副菜(汁物)をそろえた和食スタイルに。また、食事ごとに穀類、タンパク質を多く含む肉や魚、大豆製品と野菜類を取りそろえるように心がけて。バランスよく食べれば心身ともに満たされ、過度に甘いものが食べたくなったり、イライラして食べすぎることもなくなります。

●3食きちんと食べる

食事の基本は、朝・昼・夜の一日3食をきちんと食べること。体温は寝ている間に下がるので、体を温めて芯から目覚めさせるには、とくに朝食が不可欠です。

その際、朝はもちろん、昼や夜もできるだけ毎日決まった時間に食事をするようにしましょう。胃や腸の消化液が一定のリズムで分泌されるようになって自律神経のバランスが整い、太りにくい体をつくります。

●温かい汁物や野菜から食べる


食べる順番も大事。主食や主菜から食べ始めると、血糖値が急激に上昇して食べすぎにもつながります。

これを防ぐには、まず最初にみそ汁やスープなどの温かい汁物を口にしておなかを落ち着け、さらに野菜料理から先に食べること。そうすれば血糖値の上昇がゆるやかになり、おなかも満たされるのでカロリーコントロールがしやすくなります

●水分をよくとるように心がける

太って見える原因のひとつに、便秘があります。解消には、食物繊維の多い食材やヨーグルトのような乳酸菌・ビフィズス菌の多いもの、タマネギや乳製品、バナナなどオリゴ糖を含むものとともに、一日に1.5リットル以上の水分をとることが大切です。

とくに、朝起きてすぐの水分補給は排便を促すのに有効。また、朝食は時間のゆとりをもって食べるようにして。便秘は腸内環境を悪化させ、代謝力の低下にもつながるので、解消すると肥満予防にも役立ちます。

●ゆっくり食べて、早食いをしない

脳の満腹中枢が刺激されて満腹感を得るには、食事を始めてから最低20分はかかります。早食いは食べすぎにつながるので、ゆっくりとよくかんで食べる習慣をつけましょう。

かみごたえのある料理を必ず1品取り入れると、自然と早食いが防げるうえ、満足感がアップ。「のみ込む前にあと5回かむ」など、食べ方の工夫でかむ回数を増やすのもおすすめです。

●夜、寝る前に食べない


夜遅い食事はエネルギーとして消費されにくいうえ、昼よりも夜の方がインスリンという脂肪合成ホルモンの分泌量が増えるため、内臓脂肪をため込みやすくなります。

夕食は早めにとり、遅くとも夜9時前までには食べ終えましょう。仕事や家庭の事情で難しい場合は、夕方におにぎりなどのつなぎ食を先に食べておき、遅い時間の食事はごく軽いものにとどめてください。

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<監修/本多京子(管理栄養士、医学博士) イラスト/井上コトリ 取材・文/ESSE編集部>