サンダル、パンプス、スニーカー…自分でできちゃう靴のお手入れ方法
雨が降ると、靴が傷んでイヤだなあ……と思っている堅実女子は決して少なくありません。お気に入りの靴は雨が降りそうな日は履かないようにするなど、自分なりのルールを決めて、できるだけ長期間愛用できるように心がけている人もいらっしゃいますが、自分でできるひと手間のメンテナンスで靴が長持ちするなら、やっておきたいですね。
今回、自分でできるお手入れ方法を、「ミスターミニット」の長嶺素義さんに教えていただきました。
『働く堅実女子のための靴のお悩み解決〜雨の季節の靴のお手入れ編〜』はコチラ
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サンダルのお手入れ方法
サンダルは、磨く部分も少ないのでお手入れするスペース的には少ないのですが、パンプスでは見えにくいインソールが気になりますよね。特に、素足で履いた後の汗のあとなど、サンダルを脱ぐ機会があるときには特に気になります。
「これは、汗だけでなく皮脂汚れがついたものなので、アルコールを含ませた布で拭きとれば、汚れが積み重なることはないですよ。」と、長嶺さん。また、昨年履いていたサンダルを出してきたら、インソール部分が変色していたなんて時には、ソール部分だけ張り替えることもできます。サンダルシーズン到来なので、早めにチェックして、実際に今シーズン履く前にメンテナンスするのがおすすめです。
インソールなどは、自分で手軽に取り入れられるアイテム。
パンプスのお手入れ方法
革のパンプスは、汚れをとって、保湿クリームを塗るという基本のお手入れが一番効果的だそう。
長嶺さんは、「メイクと一緒だと考えてもらうとわかりやすいと思います」と、おっしゃいます。というのも革もお肌と同じなので、メイクを落とすように汚れを落とし、そのあと乾燥しないように保湿すれば、革のいい状態が長く続くのです。確かに、これならお手入れの順番も間違いませんね。うっかりしがちなのが、艶出しタイプを使うと逆に傷んでしまう恐れが。これは、ファンデーションを重ね塗りするのと同じイメージで、ひび割れなどの原因になるそうです。
また、内側も汗や皮脂で汚れているので、アルコールを含ませた布や除菌シートでふきとりましょう。
「サンダルより風通しが悪いので、内側もしっかり拭いて乾燥させるようにしてください。
また、革靴は2日続けて履かないこと。内側が完全に乾いていないのに履いてしまうと、靴の中が蒸れて、皮脂などから発生した菌を育てていることになります。もともと汗は臭いが無いのですが、皮脂から発生する菌がにおいの原因になるのです。両足で1日コップ1杯分の汗をかいているので、その湿気をとるためにも、しっかり乾かすことを意識してください」
汗には臭いがなく、菌をパンプス内で培養している状態でにおいが発生しているとは、衝撃を受けました。1日履いて2日休ませるのが理想で、そうすることで1足の寿命も長くなるとのこと。お気に入りは、2足準備しておくとローテーションしやすいかもしれません。
合皮の場合は革靴よりさらに蒸れやすく、乾きにくいので、よりしっかり乾燥させるのがいいそうです。シーズンオフや、時々しか履かない靴は買ったときの箱に入れてしまいがちですが、乾燥させるという点からもNGだそう。靴箱に並べていても湿気がこもるので、1か月に1回くらいは靴箱を開けて、外気に触れさせましょう。
ブラシで汚れを落とし、保湿を忘れずに。
スニーカーのお手入れ方法
キャンバス地のスニーカーなら、じゃぶじゃぶ水洗いできますが、レザースニーカーはパンプスと同じように汚れを落とし、保湿するのがいいそうです。意外にも、スニーカーはパンプスに比べ、革を使っていても通気性がよくできているものが多いそうで、湿気はたまりにくいとか。それでも、湿気がたまりすぎるのはよくないので、お天気のいい日に陰干ししましょう。また、長期にわたって履かずにしまい込んでしまうと革が乾燥しすぎてしまうので、たまに履くこともお手入れになるとか。
サンダル、パンプス、スニーカーと靴の種類が違っても、革製品の場合は基本のお手入れ方法は変わらないようですね。改めておさらいしてみましょう。
1:汚れを落とし、保湿する
2:内側の皮脂汚れなどを、アルコールを含ませた布でふきとる
3:しっかり乾燥させる
4:同じ靴を2日続けて履かない
5:靴箱を1か月に1回程度開けて外気に触れさせる
オケージョン用やシーズンオフの靴は、購入時の箱にしっかりしまっていたので、今後は、できるだけ風通しのいい場所に変更しようと思いました。まずは、菌をパンプス内で培養してしまうことのないように、インソールをこまめに除菌シートで拭くことから始めてみます。
「靴は2日続けて履かないことを守れば、長く履けますよ」と語る長嶺さん。
協力/ミスターミニット https://www.minit.co.jp/
取材・文/林 ゆり 撮影/黒石あみ