7月1日に社長に就任する柴田英利CFO

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 ルネサスエレクトロニクスは25日、呉文精社長兼最高経営責任者(CEO、63)が30日付で退任すると発表した。直近の業績不振と株価低迷の責任を理由に指名委員会による事実上の解任となる。呉社長は3月の定時株主総会で再任されたばかりだった。後任は柴田英利常務兼最高財務責任者(CFO、46)が7月1日付で昇格する。

 呉社長は2016年4月に入社して同6月から現職に就いた。米インテグレーテッド・デバイス・テクノロジー(IDT)などの大型買収を主導したが、主要顧客の自動車市場の冷え込みなどにより業績は低水準で推移していた。柴田次期社長はルネサスの経営再建に長く携わっており、その経験を生かして完全な再建と成長路線への回帰を指揮する役目が求められる。
【略歴】柴田英利氏(しばた・ひでとし)95年(平7)東大工卒、同年JR東海入社。07年メリルリンチ日本証券、09年産業革新機構、13年ルネサスエレクトロニクス常務兼CFO。神奈川県出身。
日刊工業新聞2019年6月26日

官民ファンドで影の主役
 三菱重工業、ニチユ三菱フォークリフトがユニキャリアホールディングス(HD)の買収を決めた背景にはニッチプレーヤーに転落するかもしれないという危機感がある。豊田自動織機、独キオングループという2強体制ができあがってしまえば追いつくのは困難を極める。ユニキャリアの企業価値を高め、世界再編の重要なピースに仕上げた立役者は前社長兼最高経営責任者(CEO)の大森聡氏。産業革新機構と一枚岩になった経営改革が、1100億円超という大型M&A(合併・買収)を演出した。

 ユニキャリアの前身である旧TCMは国内で初めてフォークリフトを製造した老舗。旧日産フォークリフトは自動車技術を生かした開発力が強み。プライドの高い2社を融合し、ユニキャリアを成長軌道に乗せた大森氏の功績を評価する声は大きい。「厳しい態度で臨むことで社内共通の敵となり、旧2社の団結を引き出した」(志岐彰ユニキャリアHD社長兼CEO)。

 元ユニデン社長で外部から就任した大森氏は社長時代、「全く異なる業界から来たので、やるべきことを明確に言える」と急ピッチで経営改革を断行。2013年4月には当初計画より1年前倒しで2社を統合し、製品ブランド統一や海外市場開拓を進めた。

 ブランド統一により重複する製品ラインアップを解消し、14年10月にはユニキャリアブランド初の新製品を発売。ブランド統一時期は15年度を目標に設定し、一部を除いて完了した。海外でのM&Aも進めた。14年には中国の新興メーカーを買収し、新興国市場開拓のカギとなる低価格機種を手にした。志岐社長兼CEOは「課題だった品質も改善し、今後本格的に拡販できる」と期待する。