さまざまな趣味と娯楽の奥深い世界をご紹介するTOKYO FMの番組「ピートのふしぎなガレージ」。4月13日(土)放送のテーマは「黄金」。金にまつわる最古の記録は、紀元前4000年代のシュメール文明までさかのぼるそうです。今回は黄金について、TOKYO FMの番組の中で詳しい方に教えていただきました。
(TOKYO FM「ピートのふしぎなガレージ」2019年4月13日(土)放送より)

※写真はイメージです。



◆砂金採り名人 大森直之さん
「砂金採りで一攫千金?!」


── 砂金、採れていますか?

ここ、埼玉の長瀞(ながとろ)では大きくても1〜2mmくらいですけど、数はそれなりに。ただ、砂金といっても天然物なので5〜40%くらいは銀が混じっています。100%の純金にするためには精錬しなくてはいけません。自然で採れるのは、だいたい18金だと思って良いでしょう。

逆に装飾品などに使われる18金は、意図的に銀や銅が混ぜてあります。これは純金だとけっこう柔らかくて、指で押しただけで変形したり模様が消えてしまったりするからです。そこで強度を上げるために意図的に銀などを混ぜて頑丈にしています。けっして金の量を誤魔化すためではありません(笑)。

── 日本でも金って採れるんですね

もともと金は地下深くのマグマなどに含まれています。そこに地下水が染みこんで金が溶け込み、その地下水が地上に上がって冷えて固まったときに、岩の中に金が含まれた状態になります。日本は金がたくさん採れる国ですが、これは火山と雨が多いからです。金鉱脈を生成する良い条件が揃っています。

ですから「黄金の国ジパング」の伝説もあながち嘘ではありません。実際、昔の日本には、ものすごい数の金山がありました。いま掘らないのは単に採算が合わないだけです。鹿児島には菱刈鉱山という現役の金山もあって、現時点でも江戸時代に佐渡金山で掘り出された金の3〜4倍は掘り出しています。

── 砂金採りに挑戦してみたくなりました!

埼玉の長瀞で、初心者だと1時間で10粒くらい採れれば良いくらいでしょうか。大きさは粉のようなものから、大きければ7mmくらいのものも採れます。ただ、採った砂金を換金する人はほとんどいません。1日頑張っても換金したら50円くらいですから。砂金は純度が低いので、金としての価値はそれほどないんです。

でも砂金は鉱物標本としての価値があります。その場合は「どこの川で採れた」というラベルをちゃんと付けておくことが重要です。たとえば北海道の砂金なら、数粒でも相当な値段が付きます。これは北海道が日本におけるゴールドラッシュの地として鉱物好きの間で有名だからです。

── 日本でもゴールドラッシュがあったんですか?

明治の頃には一攫千金を夢見て北海道に入った人もけっこういました。今でも浜頓別町のウソタンナイ砂金採掘公園では砂金採りを体験できます。本土には天然の川で砂金採りを体験させてくれる場所がないので、道北に行く機会があったらぜひ体験してみて下さい。

その他にも、静岡の梅ヶ島は江戸時代に徳川の金山があった場所ですし、山梨の早川町と丹波山村は武田信玄の隠し金山があった場所です。こんな場所で採れた砂金の標本にはブランド価値があります。大雨などで川が増水した後、砂利の河原だった場所に岩盤が出ていたら大チャンスです。私は岩の上にポンと落ちていた砂金を拾ったこともあります。