日本企業の投資待つアフリカ、SDGsが進出のきっかけに?
「企業向けにアフリカ関連セミナーを開くと、必ず満員になる」。UNIDO東京事務所の安永裕幸所長は手応えを語る。18年、同所は主催などで10回以上、アフリカ投資セミナーを開いた。参加者の多さから日本の産業界の関心の高さを実感した。
安永所長は「日本への期待が高い。『日本企業は視察には来るが、いつ投資してくれるんだ』と言われる」と現地の声を代弁する。外資の進出が増えるほど、日本への信頼が集まっているという。他国の製品は故障が多く、日本製の品質の良さが際立っているからだ。ただ、他国企業も技術水準を上げるはずなので、いずれは日本の優位さはなくなる。
アフリカ市場への日本企業の早期進出を実現しようと、UNIDO東京事務所は現地アドバイザーを1人増員し、4人体制にする。アドバイザーは同所の職員であり、現地での許認可や提携先企業との交渉などで日系企業の“水先案内役”となる。現在はアルジェリア、エチオピア、モザンビークに配置する。
日本の優れた環境・エネルギー技術を集積した「環境技術データベース(DB)」の拡充も検討する。いま中小企業を中心に65社を登録し、同所がアフリカ諸国に紹介している。医療や農業、食品を加えた「サステナブル技術DB」に改称し、現地の広範囲なニーズに応えて日本企業の進出機会を広げる。
SDGsも追い風だ。「本業で社会・環境に良いことをするのがSDGs。多くの社会課題を抱えるアフリカでのビジネスに目を向けるメッセージだ」(安永所長)と期待する。TICADの日本開催もあり、19年は日本企業とアフリカ市場が近づきそうだ。
【用語】アフリカ開発会議=日本政府が主導し、国連、国連開発計画、世界銀行などが共同開催する。前回16年の第6回会議(ケニア)にはアフリカ53カ国の首脳や日本企業などから1万人以上が参加した。
