俳優の遠藤憲一が、11月17日放送の『サワコの朝』(TBS系)に出演した。

 2017年に、CM契約社数ランキングでトップに輝いた遠藤。番組で司会の阿川佐和子から「無名塾」に在籍した若手時代について聞かれた、はにかみながら答えた。

「10日間でやめちゃったんですけど……。俳優としての経験がほとんどなくて、まず朝が早いことに耐えられませんでした。仕事をするようになって、早起きの大切さを実感しました」

「無名塾」とは、俳優の仲代達矢が主宰する劇団。役所広司はじめ、実力派俳優を輩出したエリート劇団で、入るには厳しい選考がある。

 阿川がイメージから「狭き門では」と問うと、遠藤は申し訳なさそうに語った。

「当時は800人受けて、合格者は5人でした。でも、わがままで『ちょっと嫌だな』と思うとやめる癖があって続かないんです。やめちゃダメなのに、自分の意志が負けちゃってやめちゃう。やめてから後悔しました」

 後悔は相当なものだったようで……。

「落ち込んで飲んだくれましたね。当時、新宿の思い出横丁に行っては友達を呼んで、『なんで俺がやめたのか』という愚痴を。そのうち誰も来てくれなくなっちゃった(笑)。

 で、そのへんのまったく関係ない酔っ払ってるおじさんに『じつは、無名塾ってところやめたんだけどさ』って。その人はなんのことだかさっぱりわからないですよね(笑)」

「No.1コワモテ俳優」の評価を得て、CMキングにも輝いた遠藤が、リアル無頼漢だった「無名」時代の逸話である。