パルクールを始めたい女性必見!トレーニング方法や基礎知識をご紹介

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CMや映画で注目を集めているパルクール。男性パフォーマーが多いイメージがありますが、年々男女問わず人気のスポーツとなり、日本人ではHanaさんや泉ひかりさんなどの女性パルクールパフォーマーが世界で活躍しています。男性に比べて女性のパルクールはダイナミックかつ可憐な動きがありスポーツといっても芸術性を兼ね備えています。

しかし、迫力のあるアクロバティックな動きをするには相当な基礎体力と筋力が必要になりそうですよね。女性は男性よりも基本的な筋力が劣りるので難しいのでは?と疑問に思うかもしれません。そこで、女性の特性を活かした男顔負けの迫力あるパルクールを実現させるためのトレーニング方法をご紹介します。

女性パルクールのメリット

トレーニング方法の前に女性であるからこそパルクールに有利になる情報をお伝えします。

先程も言ったように女性は男性よりも筋力が弱いのが特徴です。しかし、パルクールには筋力以外に高い柔軟性と俊敏性が必要です。よってむしろ重たい筋肉は邪魔になってしまうことがあります。

そこが女性パルクールのメリットなのです。筋トレや基礎トレーニングで体を作ればまるでバネのような身のこなしが直ぐにできるかもしれません。

体作りのための基本的な筋トレ

いくらカラダを軽くしても筋肉が少ないと的確な動きができませんし、間接などを傷めてしまします。そこでまずは基本的な筋トレを習慣的に行いましょう。体作りのための基本的な筋トレには2つ種類があります。この2つをバランスよく行いどんな場面でも適応できる体にしましょう。

・ 基礎筋肉のトレーニング
・ 体幹トレーニング

基礎筋肉トレーニングでは着地した時や障害物を乗り越える時に使われる筋肉です。腕の筋肉が無いと高い壁に登れませんし、脚の筋肉が無いとジャンプや着地で自分の体を支えられませんよね。

そして体幹トレーニングはバランス感覚を養えます。体幹がしっかりとしていると着地の瞬間や技の瞬間に体が安定し失敗が少なくなります。また、走る・跳ぶなどの基本動作の能力を高めてくれるのでよりキレイなフォームを手に入れられます。

あまり筋肉で増量してはいけないスポーツなだけにカラダの内側を支える体幹トレーニングは特に欠かせません。

【1.基礎筋肉のトレーニング方法】

ではまずパルクールで鍛えておくといい基礎筋肉のトレーニング方法をご紹介します。

[腕立て伏せ]

パルクールでは、時に体全体を腕の力だけで支えなくてはいけない場面が出てきます。そんな腕の力を鍛えるにはやはり腕立て伏せがやりやすくて効果的です。

・ 肩幅よりも少し広く腕を開いて両手を床につく
・ 脚の幅を少し広げてつま先だけを床につける
・ 顔は前を向き体が一直線になることを意識する
・ 肘をゆっくりと息を吸いながら曲げていく
・ 顎が付きそうなくらいまで下げたら息を吐きながら押し上げていく
・ 同じ動きを15〜20回繰り返し3セット行う

以上は基本的な腕立て伏せのやり方です。女性は腕の筋肉が弱く腕立てが苦手な人が多いですが、慣れないうちはゆっくり回数を少なく行い、慣れたら回数を増やしていきましょう。

もし誰かとトレーニングする場合は脚を支えてもらい腕だけで移動するトレーニング方法もおすすめです。カラダを支える筋肉がより鍛えられます。

[懸垂]

腕の力だけでなく手のホールド力を高める懸垂はパルクールトレーニングにおいてとても重要です。障害物があればジャンプして壁を登ることもあるパルクールで体を上に持ち上げる力は必要不可欠です。

・ 手を肩幅より広めに棒に掴まる
・ 腕と肩の筋肉に集中して肘を曲げる
・ 顎が棒の高さか過ぎるところまで体を上げる
・ ゆっくりと肘を伸ばして降りていく

懸垂が難しかったら棒に掴まったままキープしても効果はあります。初めは自分の体の重さの感覚を掴んで慣れたら難易度を上げていきましょう。

懸垂は高めの棒があればどこでもできますが、自宅で気軽にトレーニングしたい人には懸垂マシンがおススメです。腕で体を支える、もしくは体を上げる筋トレは、体の重量の感覚がつかめるので力の加減や対応力が備わります。

[ジャンピングスクワット]

スクワットで鍛えられるのは足腰、お腹の筋肉です。ここの筋肉がしっかりとしていないと迫力のある動きができない他、間接や筋を傷める原因になってしまいます。しかもスクワットは太ももに大きな筋肉を動かすので基礎体力がつきます。数あるスクワットの中でもジャンピングスクワットはジャンプで使う筋肉も同時に鍛えられるのでおすすめです。

・ 足を肩幅に開く
・ 手は頭の後ろ、もしくは腕を胸の前で組む
・ 息を吸いながら膝をゆっくり曲げる
・ 背筋をまっすぐに膝がつま先よりも前にでないように意識して曲げていく
・ 膝の角度が90°になったら思いっきりジャンプする
・ 着地したら同時に腰を下ろしていく
・ 同じ動きを15回繰り返し3セット行う

スクワットはフォームに注意して行いましょう。まちがったやり方では腰を痛めてしまいます。定期的に行えば女性ならお尻が上がってスタイルアップに繋がり良いことだらけです。

[バックエクステンション]

お次は背中の筋トレメニューです。上半身で最も大きな背中の筋肉を鍛えてバランスを整えましょう。日常生活で劣りがちになるだけあって鍛えると効果がすぐにわかります。姿勢が良くなるので女性なら婦人科系のトラブルも改善されます。

・ マットに打つぶせになる
・ 手を頭の後ろに置く
・ 上半身をゆっくりと持ち上げる
・ 肩甲骨を引っ付けるように意識して限界の位置で3秒キープする
・ ゆっくりと上半身を降ろす
・ 同じ動きを15〜20回繰り返し3セット行う

自宅で簡単にできるトレーニング方法です。息をゆっくり吸いながら起こし、吐きながら下げていきましょう。

【2.体幹のトレーニング方法】

基礎体力を上げてくれる体幹トレーニングは、増量が望ましくないパルクールでも毎日行ってもいいでしょう。やり方は簡単でも効果絶大の体幹トレーニングをご紹介します。

[プランク]

体幹トレーニングといえばプランクですね。見た目は地味ですがなかなかキツイ筋トレメニューです。

・ マットに両肘を肩幅の広さにつく
・ つま先と両肘で体を支える
・ 体が足から頭まで一直線になるのを意識する
・ 呼吸のリズムを一定にしながら30秒〜1分キープする
・ インターバルを挟んで3セット行う

キープ中はおへそのあたりの筋肉を意識しましょう。一日一回行えば丈夫な体幹がつくはずです。

[サイドエルボーブリッジ]

お腹の横の筋肉が鍛えられる体幹トレーニングです。通常のプランクに比べると更にバランス感覚が養えます。

・ 床に横向きで肘をつく
・ 体を頭から足まで一直線にする
・ 横腹の筋肉を意識して腰を浮かせる
・ 顔は正面を向いたまま1分間キープする
・ インターバルを挟んで3セット行う

こちらも呼吸を一定に整えて行いましょう。腰が曲がったり膝を曲げて上半身を支えないように注意してください。

パルクールの技トレーニング

基本的な体作りをしながら技のトレーニングにも挑戦してみましょう。女性は関節が弱いのでパルクールで最も大事な着地の技術を完全にマスターしておくとよいです。

・ ランディング
・ PKロール
・ プレシジョン

以上の3つが基本的な着地の技術です。

【ランディング】

高い位置から着地した時に衝撃を和らげる技です。この技をはじめにマスターしておかないと怪我に繋がります。始めは高さのない場所から飛び降りて体に感覚を覚えさせます。

ランディングのやり方は以下の通りです。

・ 着地点をしっかりと目視する
・ 着地した瞬間膝を少し曲げる
・ 両手を地面につく。その際肘も少し曲げる
・ 反動を利用して手で押し戻す

着地の際に足の裏を地面全体につけてしまうと膝や腰に負担がかかります。土踏まずは付けず着地するように意識してください。

【PKロール】

ランディングでは膝を曲げて衝撃を吸収しますが、PKロールでは着地したら体を回転させて衝撃を分散します。

PKロールのやり方は以下の通りです。

・ 着地の瞬間に膝を曲げる
・ 背中を丸くして片腕を地面につける
・ 地面に付けた片腕を車輪のようにし、頭を体にしまい込み回転する
・ 地面に付けた腕の反対側のお尻が地面に着くように回る
・ 体が斜め正面を向いたら膝と腕を使って立ち上げる

PKロールは柔道の受身のように斜めに前転します。回転の際に肩から地面に入らないように注意しましょう。始めは前転の練習、次に前転から立ち上がる練習などと少しずつ動きを確かめて練習してください。

【プレシジョン】

基本的なランディングとPKロールをマスターしたらプレシジョンに挑戦してみてください。プレシジョンは正確な位置に着地する技です。例えば手すりと手すりを跳んで進みたい時に使います。難易度は高いですが、この技が使えれば一気にパルクールをしている感覚が味わえますよ。

・ 着地する位置をしっかりと確認する
・ 両足を揃えて腕を振りかぶりジャンプする
・ 着地したら膝を軽く曲げる
・ 腕を使って前後のバランスを取りながら勢いを和らげる

プレシジョンは着地点に集中してジャンプしましょう。一歩間違えれば大きな怪我になります。はじめは平らなところでポイントだけを決めて跳ぶ練習をするとよいです。慣れてきたら実際に足場の難しい場所でやってみましょう。

女性のパルクール教室をチェックしよう!

個人練習や自主トレーニングも必要ですが、実際にパルクール教室やイベントに足を運んでプロの女性パフォーマーから教わることも大切です。同じ目標を持った仲間と情報やコツを共有できますし、女性ならではの壁や女性の特性を活かした方法などが見つかるかもしれませんよ。興味がある人はイベント情報をチェックしてみましょう!