内田が後半ATに執念の決勝弾! 序盤2失点も水原三星に3-2大逆転、初のACL決勝へ前進
クラブ初のACL準決勝第1戦、序盤6分で悪夢の2失点も執念の3連続ゴール
鹿島アントラーズはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝の第1戦、水原三星(韓国)とのホームゲームに臨み、立ち上がりに2失点する苦しい展開から執念の逆転劇で3-2の逆転勝利を収めた。
鹿島は日本代表DF昌子源の負傷が長引き、DFチョン・スンヒョンとDF犬飼智也のセンターバックコンビで臨んだ。さらにMFレオ・シルバが累積警告により出場停止で、MF永木亮太とMF三竿健斗がボランチを組んだ。
クラブ史上初のACL準決勝に意気込んだ鹿島だったが、完全に出端を挫かれた。まずは開始直後の前半2分、右コーナーキックをニアサイドでコースを変えられると、ゴール前で相手のマークについていたDF内田篤人が胸に当てたボールはゴール方向へ。GKクォン・スンテが弾き出したかに見えたが、追加副審がすでにゴールラインを越えていたと判定していきなりの先制点、それもアウェーゴールを与えてしまった。
さらに鹿島は同6分、DF山本脩斗が自陣の低い位置で追い込まれると、前方に蹴り出そうとしたボールが相手に当たってFWデヤン・ダムヤノビッチのところへ。ゴールライン際まで切り込んだダムヤノビッチのキックモーションに対し、クォン・スンテは中央への折り返しを警戒してキックの瞬間に前方へ体を倒したが、角度のないところから直接狙ったシュートに逆を突かれてボールはゴールに吸い込まれた。鹿島にとって悪夢の立ち上がりで、いきなり0-2のビハインドを背負った。
そこから鹿島は反撃に出た。同21分、右サイドからMFセルジーニョが速いクロスを入れると、FW鈴木優磨がゴール前へ。それを前でクリアしようとした相手DFチャン・ホイクがヘディングでゴール内に飛ばしてしまい、オウンゴールで1点を返した。その後、セルジーニョのラストパスからFW安部裕葵に決定機も訪れたが決め切れず、1-2のビハインドのままハーフタイムを迎えた。
鹿島の大岩剛監督は後半11分に安部に代えてDF安西幸輝を投入し、左のサイドハーフに入れた。敵地でリードの水原は軽微な接触でも大袈裟に倒れ、時間の経過を味方につけようという姿勢でゲームを進めていった。そのなかでも同20分にはMFヨム・ギフンの強引なオーバーヘッドキックでのシュートがゴールポストに当たるなど、時に鹿島に脅威を与えた。
ボールを保持しながらゴールに迫れない鹿島は、同27分に永木を下げてMF土居聖真を投入し、さらに攻撃的な姿勢を鮮明にした。さらに同38分にはMF遠藤康をDF西大伍に代えて右の2列目に投入すると、その1分後のファーストプレーで西が大仕事を果たした。右サイドを突破した西が中央にグラウンダーのクロスを入れると、走り込んだセルジーニョが流し込んで2-2の同点に追いついた。
そして最後のドラマは試合終了間際のアディショナルタイム、右サイドの浅い位置でFKを得た鹿島は、セルジーニョがゴール前に高いボールを蹴り込んだ。相手GKがパンチングしたボールを内田がシュートすると、一度は相手DFに当たって跳ね返ったが、再び内田がシュート。これが相手に当たってコースが変わりながらゴールに吸い込まれ、3-2の逆転勝利となった。
悪夢の立ち上がりとなった試合で逆転勝利を手にした鹿島は3-2の勝利で初戦を終え、敵地での第2戦に臨む。
(Football ZONE web編集部)