和食を食べるときに欠かせない「お箸」。子どもの頃に正しい使い方が身についていないと、大人になってから恥ずかしい思いをしたり、間違いだったと気づくことも。今回は『イラストでよくわかる きれいな食べ方』のご協力のもと、お箸の正しい持ち方・取り方についてご紹介します。箸の持ち方が不自然では、せっかくの料理の知識も台無しになります。同席する人と、楽しく食事ができるよう、今回を機にお箸の正しい持ち方や取り方、タブーを知っておきましょう。DRESSより転載(2017年11月15日付け)

正しい箸の持ち方

鉛筆の持ち方と同じ要領で、上の箸は親指、人差し指、中指の3点で支えるのが基本となっています。図にもある通り、下の箸は親指の付け根にのせるだけで十分です。

下の箸は薬指で支えるだけの状態にして、人差し指と中指を上下させて、上の箸だけを動かします。

手の甲を裏返してつまむのはNG。自分の手のひらが向くようにしてください。

箸がクロスしてしまうのもNGとされています。下の箸を支えられていないと、図のような形になってしまうので注意が必要です。

正しい箸の取り方

箸には正しい持ち方だけでなく、取る際の正しいマナーも存在しています。箸置きから取る通常のときと、お椀を持っているときのふたつのパターンをみていきましょう。

1. 右手で持ち上げる
まず右手の親指、人差し指、中指の3本で上からつまみます。

2. 左手を添える
右手でつまんで取った箸を、左手の親指と人差し指の間に挟んで支えます。

3.右手に持ち替える
右手を箸の下に移して、通常の食べる持ち方にして、最後に左手を放します。

お椀を持っているときのパターン

1. 右手で箸を持つ
左手に椀を持ちながら、右手の3本で箸をつまみ上げます。

2. お椀の下に挟む
椀を持った左手の人差し指と薬指、中指の3本で挟んでください。

3. 右手に持ち替える
箸を右手に持ち替え、椀を持った左手を元の状態に戻します。

このように、お箸の取り方にもマナーがあるので、上記の2パターンはしっかり覚えておきましょう。

マナー違反の箸使い

箸の使い方にはタブーが存在します。
以下の7つはマナー違反となるので注意しましょう。

〈刺し箸〉
取りにくい料理を箸で刺して食べる行為 。
〈拾い箸 〉
ふたりでひとつの食べ物をつまむ行為。
〈迷い箸〉
何を取るか迷って、箸が落ち着かない行為。
〈寄せ箸〉
手を使わずに、箸で器を引き寄せる行為。
〈ねぶり箸〉
食後や食事中に箸の先をなめる行為。
〈渡し箸〉
器の両極を渡すように箸を置く行為
〈振り上げ箸〉
箸の先を手の甲より上に上げる行為。

お箸のマナーを知っているだけで、食事をする際に戸惑うことが少なくなります。また、海外のお友達が「お箸のマナーを教えてほしい」と言ってきたときにも役立ちます。和食を楽しく味わうためにも、お箸のマナーの基礎をいまいちど見直してみましょう。お箸の持ち方以外にも、きれいな食べ方が『イラストでよくわかる きれいな食べ方』に掲載されています。協力/『イラストでよくわかる きれいな食べ方』(彩図社、ミニマル+BLOCK BUSTE)