利用シーンの伸びしろが大きい産業用ロボット
ロボット導入余地は大きい
国際ロボット連盟(IFR)によると、自動化が進んでいると言われる日本でも利用実態は1万人当たり300台程度に留まるという。高齢化社会への対応が世界の課題となるなか、多品種少量品の生産や人が感覚を使って作業する組み立て工程など、これまでロボットの導入が難しかった領域の自動化が求められている。
「ロボットの適用範囲を広げて労働人口の減少に応えたい」(川崎重工業の橋本康彦常務執行役員)。同社はAIやIoTを活用し、これまでロボットの導入が難しかった熟練作業も自動化できるロボットシステム「サクセサー」を開発した。
産業用ロボットを遠隔で操作できる専用装置で、熟練者が感覚を使って作業する組み立てなどを実演する。遠隔操作装置はその動きを作業データとして蓄積する一方、そのデータをAIで学習する。何度も繰り返す中でAIが学習して作業精度を高め、最終的に人が遠隔操作せずに自動で作業できるようにする。
感触や音からも学習
サクセサーの遠隔操作装置は、触覚や聴覚など動作時の感覚をフィードバックする機能がある。この機能により熟練者の技でも感覚的に作業を覚えさせることができる。
例えば、自動車のシートをロボットで搬送して車体に取り付ける工程にサクセサーを導入する場合、熟練者が遠隔操作装置で実際の作業を実施。その作業からシートが所定の位置にはまる感触や音を含めて作業データとしてこの装置に蓄積する。
