「アイス売り」からプレミアへ…ワトフォードFWリシャルリソンが生い立ちを明かす

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『Telegraph』は20日、ワトフォードの元ブラジルU-20代表FWリシャルリソンのインタビューを掲載した。

フルミネンセから今年1150万ポンド(およそ15.3億円)でワトフォードに加入したリシャルリソンは、ここまで7試合で3ゴールと活躍を見せている。

ビッグクラブ行きの可能性もあったという彼は現在フル代表招集も噂されており、注目を集めている存在だ。

彼はこれまでのキャリアについて以下のように話し、少年時代はアイスクリームを売って生計を立てていたと明かした。

リシャルリソン

「ブラジルで育っていた時のことを覚えている。

ある時、男が僕の顔に銃口を向けていた。なぜなら、彼は僕のことをドラッグの売人だと思っていて、縄張りを荒らしたと考えたからだ。

そういうことが、人生では当然だった。したがって、僕は何も怖くはなかったよ。

とても治安の悪い地域だった。毎日のようにドラッグを見たし、発砲もそうだったね。

我々は小さな家を持っていた。しかし、そこには裏庭があって、人々がドラッグを隠すために使っていた。売るための在庫をね。

彼らは友人だったので、僕は何もできなかった。彼らの数人は今刑務所に入っているね。

ドラッグの売人になる道はあった。しかし僕のコーチは警察から来た人だった。彼らは、僕の環境を知っていたから、いつもアドバイスをくれたんだ。悪い道に進まないようにね」

【次ページ】「7歳で両親が離婚した」

リシャルリソン

「7歳の時の両親が離婚した。僕は泣き腫らしたね。

僕は母とともに、家具やベッド、タンスとともにトラックに乗った。しかしその直後、僕はトラックから降りた。

兄弟は皆母とともに行ったが、僕は父親とともに残ることになったんだ。

父は一緒にサッカーをしたり、観戦したりする人だった。母や試合に連れて行ってくれることはなかった。

ただ、父は街を離れることになって、僕は母のところに行くことになった。

食べ物は足りなかったね。母は我々兄弟を養うために多くのお金を稼ぐことはできなかった。懸命に働いていたが、何かが欠けていたんだ。

僕はそれぞれ弟と妹2名ずつを抱えていた。ノヴァ・ヴェネシアのストリートでアイスクリームを売ることにしたんだ。

練乳、葡萄、チョコレート味を用意したよ。利益の半分は僕のものになり、貯金していった。

16歳の時にアヴァイー、フルミネンセのトライアルに落ちた。諦めようかとも思ったが、町の人々が僕の才能を評価してくれていて、続けるよう言ってくれた。

その後アメリカMGからのオファーを受けて、家から350マイル離れたクラブに行くことになった。

友人がその12時間のバス旅の旅費を払ってくれた。しかし僕は腹が減っていて、帰りのお金も使ってしまった。一文無しになって、失敗するわけには行かなかったんだ」

「U-20南米選手権でプレーした後、アヤックスから連絡があった。僕は前向きに返事をしたんだ。

しかし、マルコ・シウヴァ監督が僕の可能性を知っていると言ってくれた。そして、プレミアリーグは僕の夢だった。

叔父とともに試合を見ていたし、クリスティアーノ・ロナウドは僕のアイドルだった。ワトフォードからオファーを受けると、2度考える必要はなかったね」