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1997年に放送されたフジテレビ系ドラマ『それが答えだ!』が忘れられない。

三上博史扮する世界的な天才マエストロは、傑出した才能を持ちながらも傲慢な性格から失業してしまう。やむを得ず収まった田舎の中学のオーケストラ部顧問だったが、生徒との交流を通じて音楽への情熱や人間らしさを取り戻していくストーリーだ。

80年代末から90年代初頭に掛けて、数多くのトレンディドラマで2枚目のプレイボーイキャラを演じていた三上だが、92年のフジテレビ系ドラマ『あなただけ見えない』で役者の幅が広がったのは間違いない。
演じたのは、女性人格を含む三重人格者という難しい役柄。額に血管を浮かべ、狂ったように笑う姿を始め、迫真の演技で新境地を切り開いている。

もっとも、これ以降はむしろエキセントリックな役柄こそ、三上の真骨頂となった感はあるが……。このドラマでも狂気漂う演技力でアクの強い天才を見事に演じきっている。

高視聴率を連発していた97年のフジテレビ系ドラマ


この年のフジテレビはドラマの当たり年。

月9では『ひとつ屋根の下2』『ビーチボーイズ』『ラブジェネレーション』と、記録に残るレベルの高視聴率を連発。火曜9時枠にはあの『踊る大捜査線』が登場し、『総理と呼ばないで』『ナースのお仕事2』とヒット作が続く。
草なぎ剛の初主演作でブレイクのきっかけとなる『いいひと。』は火曜10時枠だ。草なぎは水曜10時枠の『成田離婚』でも主演を務め、高視聴率を記録しているが、その前番組が『それが答えだ!』だった。

『のだめカンタービレ』のルーツ? クラシック音楽ドラマの原点!


今や、クラシック音楽をテーマにしたドラマといえば同じくフジテレビ系『のだめカンタービレ』が代表だが、それ以前にクラシックを効果的に使ったドラマこそ、この『それが答えだ!』ではないだろうか。

三上は指揮者の役を演じるに当たり、著名なマエストロの指導を受けたそうだ。そこに持ち前の演技力が加わり、本物以上の存在感を発揮する完璧なマエストロを体現している。
三上の「オレ様キャラ」は『のだめ』の「千秋」以上。キャラクターのルーツはもしかしたら、このドラマなのかも知れない……?

藤原竜也のドラマデビュー作! まだ初々しい深キョンや小栗旬も


この作品は、藤原竜也のドラマデビュー作であり、深田恭子もこの年デビューしたばかり。終盤には他校の生徒役で、声変わり前の小栗旬が初々しい演技でゲスト出演も果たしている。藤原紀香も露出多めの衣装で出演。まぁ、完全なるセクシー要員枠である。

後に主演クラスに成長する若手が大挙出演しているのだが、残念ながら現在に至るまでソフト化はされていない。再放送も困難な状況のようだ。

出演していた元ジャニーズJrの不祥事が原因?


では、なぜソフト化されていないのだろうか?
それは、生徒役で出演していた元ジャニーズJr.が99年に傷害の容疑で逮捕されたためという説が有力だ。

当時のスポーツ紙によると、いわゆる中学校の不良グループに所属し、教師に暴行を繰り返していたとのこと。この元ジャニーズJr.は、あくまでグループの一員であり、報道された事件の首謀者であるかは不明だ。
首謀者の暴行の動機は「音楽鑑賞の校外授業を欠席扱いされたことに腹を立て」とのこと。もし、本人であるのならば、あまりにも皮肉な話ではあるが……。
ちなみに、この元ジャニーズJr.は、ドラマ内では「万引きの疑いを掛けられた生徒」という役どころであった。

『それが答えだ!』の前クールのドラマは木村拓哉主演の『ギフト』。こちらも同じくソフト化が見送られている名作だ。
98年に男子中学生がバタフライナイフで女性教師を殺害した事件で、「ドラマ内でのキムタクのバタフライナイフさばきに憧れた」旨の供述をし、マスコミがドラマの影響力を事件に絡めて報道したため、自粛されているようだ。
どちらも中学生の暴走が原因とは因果な話である……。

※イメージ画像はamazonよりフジテレビ系ドラマ「それが答えだ!」サウンド・トラック・クラシック・ヴァージョン Soundtrack