「ももいろクローバーZのSUZUKIハッピー・クローバー!」略して“ハピクロ”。ももいろクローバーZが贈る、“教養エンターテインメント・プログラム”です。毎週、様々なジャンルのプロフェッショナルな先生たちが登場して、「○○学」と題した、聴けばつい誰かに話したくなるアカデミーを開講中です。

2017年2月19日(日)の放送では、「走りたくなる、マラソン学」のハピクロ・アカデミーを開講しました。

先生は、マラソントレーナーの坂本雄次さん。

24時間テレビ(日本テレビ)の「24時間マラソン」の立ち上げから携わり、現在まで監修を担当されている坂本さんが、まったく運動をしていない人が、マラソン大会に参加するまでのトレーニング方法や、海外のマラソンに関するマメ知識など、クイズを織り交ぜながら教えていただきました。

(ももいろクローバーZがパーソナリティをつとめるTOKYO FM「ももいろクローバーZのSUZUKIハッピー・クローバー!」2017年2月19日放送より)

──”マラソンの準備期間”

清野:まったく運動してない人がマラソンに向けて走ってみようかなと思ったら、準備期間はどれくらい必要ですか?

坂本先生:フルマラソンだったら、最低半年くらいの準備をした方が安全に走れると思います。制限時間7時間、走る力がないと、エントリーしても制限時間内に到達しないとふるいにかけられてしまうという事もありますからね。

れに:オーディションみたいだね〜。

清野:「マラソンを走ります」と決めた場合、まずやらなければいけないことは何ですか?

坂本先生:イメージだけで走ると、人間の体って股関節の左右の位置が違うとか、足首、膝の位置も違うとなると、着地、踏切から変わってくるので、負担のかかり具合が変わってくるんですね。まずは、自分の体を把握することが大事ですね。

れに:わたし、小学校の時にマラソン大会で走ってたら、だんだん足の感覚がなくなってきて。

一歩踏み出してるつもりがないのに、足が勝手に動くっていう現象が起きたんですけどそれは何ですか?

坂本先生:神経的に無感覚になったんじゃなくて、一番いい状態だったと思うんですよ。

運動量と自分の体力、循環器の成長具合とか、全部がマッチすると気持ち良く走っていけるんですね。

れに:そうなんだ〜!

坂本先生:ランニングやっている人がそういう現象に入っていくことを、「ランナーズハイ」というんですけど。

たぶん、そういう感覚だったんだと思います。

──”走るためには、自分の体を知ることが大事!”

清野:まず、走るために大事なことは何でしょうか?

坂本先生:自分の体を知るということもそうなんですけど、意外と、正しい歩き方ができてる人は少ないんですね。

その人に見合った歩幅、一分間の歩数、だいたい決まっているんですよ。まず歩き方を覚えてほしいですね。

ももか:なるほど〜。

坂本先生:歩き方を徐々に変えていって、最初は普通に歩く、次に速歩と言って歩数を多めにとって歩く。

そのあとは急歩といって一生懸命腕を振って歩く、急歩までいくと腕を振ることを一生懸命やるから、下半身とのバランスが取りにくくなるくらいの運動量になってくるんですね。

その時に、歩くフォームから、走るフォームに切り替えるとものすごく楽になるんですよ。

れに:へ〜〜〜!

坂本先生:その時が、皆さんがイメージしてるスロージョギングのスタイルになっているんですよ。そういう事を段階的にやっていくと、知らない間に自分が走りの方に入っているっていうことを実感できるはずです。

清野:歩くのを上手に把握してからジョギングにいくんですね。

坂本先生:歩きのレベルを変えていくとランニングに近い動作になってくるから、その時にランニングフォームに変えていくんですよ。

そうすると、上半身と下半身のバランスが取りやすくなる事と、呼吸が劇的に楽になります。

れに:私たちも、ライブ中とかに息が上がる事も多くなってきたので(笑)。



清野:すごい激しく踊るんですよね、あれはどうしてるんですか?

ももか:私はなるべく吐く事を大事にしています。

坂本先生:その通りですね。水泳もそうなんだけど、水の中でいかにたくさん吐けるかによって、上げた瞬間に自然に吸えるようになっているんですよ。

ももか:緊張とかすると、息が止まっちゃうじゃないけど……勝手に吸う事はできるけど吐くのが苦手で。ボイトレの時とかも、なるべく吐けって言われます。

坂本先生:昔は「スー、スー、ハッ、ハッ」とかって言われたと思うんですけど、私は自然呼吸でいいと思ってるんです。体の動きにしたがって、心臓や肺が”どういう呼吸をしてください”っていうことを要求してくるんですよ。

すると、大きく吸って2つ小さく吐くっていうのが、その人のリズムにほとんど合うんですね。自分の体が求めてくる通りにやれば、それで自然にできるはずです。



──”超過酷なマラソン大会!”

清野:先生から「マラソン」にまつわるクイズを出題していただきます。

先生、お願いします。

坂本先生:それでは問題です!

世界屈指の過酷なマラソンは、どの国で開催されるどんなマラソンでしょうか?

1 ギリシャ スパルタスロン

2 モロッコ サハラマラソン

3 アメリカ ウェスタンステーツ100マイルレース

清野:では、有安さんからお願いします!

ももか:「スパルタ」という名前から言って、1番のギリシャにします!

清野:続いて高城さんは?

れに:私も1番の「ギリシャ スパルタスロン」です。

名前そうだし、会話の中でポロっと聞いたので、そこにヒントが入っていたのかな〜?って(笑)。

清野:答えを聞き出すのが上手いんですよね〜。

ももか:曲中とかに、すごい聞き出すからね(笑)。

坂本先生:大失敗しましたね(笑)。正解は「ギリシャ スパルタスロン」です!

れに・ももか:イェーイ!

坂本先生:問題にある3つの大会とも行ったことがあるんですね。フルマラソン、街場でやるマラソン、自然の中でやるマラソン、様々なことを見てきて、自分が実際に行って、走ってという意味ではこの3つを挙げました。

清野:スパルタスロンは、どれくらいきついんですか?

坂本先生:およそ246キロという距離を走ります、だいたい東京から静岡県静岡市くらいですね。

れに:そんなに〜〜! 県またいじゃうんだ!

坂本先生:それを36時間以内に完走するっていうレースなんですよ。

ももか:そんなに気持ちがもたないんだけど(笑)。



坂本先生:夜はほぼ2回過ごすんですね。給水所は全部で76箇所あって、時間が決まっているので、その時間に行かないとお水とか食べ物がいただけないんですよ。

清野:寝ないで走るんですか?

坂本先生:もちろんです。実質的な関門制限もきついですし、距離も気温も……私が経験した時は日中42度でした。

夜中、標高1200メートルの山があるんですけど、2度くらいまで下がるんですよ。だから、昼夜の寒暖差で40度くらいなんです。

れに:それ、完走できる人いるんですか?

坂本先生:完走率は2割くらいですね。

──”いよいよ開催! 東京マラソン!”

清野:来週はいよいよ東京マラソンですが、気を付けた方がいい事はありますか?

坂本先生:レースの後半になると運動量が落ちるんです。

運動量が落ちると、給水所でとった水分が汗になって出てこなくなる。そうすると、だんだん体が冷えてきて動きが緩慢になるんです。

れに:うんうん。

坂本先生:そういうことを頭に入れてスタートの時に準備しておく、朝のうちはウィンドブレーカーとか着るじゃないですか? 着た物を腰に巻きつけて走れば、そんなに負担にならないので。後半の体の冷えた時に羽織って、体を冷やさないように防ぎます。

可能であれば薄手の手袋を持っていくといいですね、手先、足先の冷たさっていうのは思った以上に冷えて、走り以上にランニングを妨げる要因になりますから。そのあたりの事も注意して準備しておいたほうがいいのかなと思います。

清野:本日は「走りたくなる、マラソン学」を学びましたが、高城さん、有安さん、いかがでしたか?

れに:今まで、ジョギングとかランニングって軽いイメージで思っていたんですけど、奥が深いんだなというのと、自分の体を理解することってマラソンとかにも重要だけど、日々の健康面、生活面でも大事だなと思ったので見直そうかなと思いました!

清野:有安さんはどうですか?

ももか:走るのが嫌いじゃないので、この話を聞いてもっと好きになりました! また走りたいなと思います。

清野:ということで、「走りたくなる、マラソン学」本日の講師は、マラソントレーナーの坂本雄次先生でした!

れに・ももか:先生、今日は本当にありがとうございました!

〈番組概要〉

番組名:「ももいろクローバーZのSUZUKIハッピー・クローバー!」

放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国37局ネット

放送日時:毎週日曜 16:00〜16:55

パーソナリティ:ももいろクローバーZ、清野茂樹

番組Webサイト: http://www.tfm.co.jp/clover/



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聴取期限 2017年2月26日 AM 4:59 まで

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