キャンプに招かれた臨時コーチたちが若手を熱血指導!

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 もはやこの時季の風物詩となったキャンプの臨時コーチ。今年も、各球団のOBたちが後輩の指導に熱を入れてあたっている。

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■90歳オーバーとは思えない立ち姿の“フォークの神様”

 元祖・フォークの神様こと杉下茂氏が、今年も中日のキャンプに臨時コーチとして招かれ、さっそくブルペン入り。明治大の後輩でもあるドラ1ルーキー、柳裕也らにアドバイスを送った。

 杉下氏は1925(大正14)年生まれの御年91歳。12球団の指揮官の中で最年長は、楽天の梨田昌孝監督で63歳。続く中日の森繁和監督でも62歳。2人とも杉下氏より約30歳も若い。

 キャンプイン前日に行われた中日首脳陣の全体ミーティングで、森監督が提唱した目標のなかに「コーチをこき使え」という方針があったが、「杉下さんはこき使わないで」と冗談交じりにクギを刺したという。

 ただ、当の杉下氏は、背筋はピンと伸びた立ち姿から、とても90代には見えない。まさにレジェンドの存在感を放っている。

■伝説のサブマリンも降臨

 オリックスには、昨年に続き山田久志氏が臨時コーチとしてキャンプ地の宮崎・清武を訪れ、投手を中心に指導した。

 ブルペンでは、とくに金子千尋、ドラ1ルーキーの山岡泰輔らのピッチングを注視。練習後にアドバイスした。

 2年連続Bクラスと低迷しているオリックス。前身球団の阪急で黄金時代を築いた山田氏は、オリックスのOB会長でもある。当然ながら、チーム再建への思いは強い。

■連覇を目指し、大物OBたちも一役買う

 広島は、こちらもOB会長の安仁屋宗八氏が、9日から臨時コーチとして宮崎・日南入り。昨年に続いて、投手陣を中心に1週間程度、指導を行う。

 安仁屋氏は、年明けに雑誌で明かした優勝予想で、当然のように広島の連覇を挙げた。後輩たちはその思いに答えることができるか。

 なお、広島のキャンプには昨年限りで現役を引退した黒田博樹氏も訪れ、2軍を中心に指導を行う予定。黒田氏の後継者となれるような若鯉の育成に一役買う。

文=藤山剣(ふじやま・けん)

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