「ボタニカル」=「植物」の力でキレイと元気を磨くをコンセプトにお届けしている、TOKYO FMの番組「NOEVIR BOTANICAL LIFE」 http://www.tfm.co.jp/link.php?id=6497。

12月23日の放送では、ニューヨークを代表するランドマーク、ロックフェラー・センターを彩る、世界最大級のクリスマスツリーの話題をお届けしました。



シーズン到来を告げる希望のツリー

マンハッタンの観光、ビジネスの中心地であるロックフェラー・センター。ここに巨大なクリスマスツリーが運ばれてくると、ニューヨークは本格的なクリスマスシーズンを迎えます。最初にこのロックフェラー・センターにクリスマスツリーが立てられたのは、世界大恐慌直後の1931年のこと。センターの建築現場だった場所に、高さ6メートルのツリーを立てたのが最初と言われています。点灯式が正式に始まったのはセンターの一部が完成した1933年からで、それ以来、明るい未来を祈る希望のツリーとして人々に愛され続けてきました。ツリーに使用する常緑樹が、「常緑」、つまり冬場でも葉を落とさず常に緑を保っていることから、力強さ、永遠の命、神の永遠の愛を象徴するという思いを込めて飾られます。

一年かけて探し出した、最高のツリー

ロックフェラー・センターのツリーは、このセンターの緑化を管理するガーデンチームが選び抜いた、一年で最高のもみの木です。選ばれるツリーの条件は、高さ20メートル以上、幹の周囲が14メートル以上、丈夫で悪天候に耐え、数万個ものLEDライトを支えるためにしっかりとした枝振りであること、また、左右対称で形が美しいことも求められます。



ガーデンチームのスタッフは1年を通してこのツリー探しに奔走します。まず、飛行機やヘリコプターに乗って空から探し、候補になりそうな木を見つけると、今度は実際に訪れてその木を下からじっくり眺めて状態を見ます。ツリーが見つかるプロセスは毎年それぞれで、昨年は、持ち主が応募してきた写真がきっかけでした。条件にあったものが見つからず苦労する年もあるため、ガーデンチームのスタッフは、旅行やドライブの時も常に周りを見回し、一年中いい木がないかを探しているのだそう。

ちなみに、いい木は森の中ではなく普通の家庭の庭に植えられていることがほとんどで、今年飾られているツリーもニューヨーク州郊外の家の裏庭にあったもの。持ち主からニューヨークへのクリスマスプレゼントとして無償で寄付され、飾られた電飾はセンターの屋上に据えられたソーラーパネルの電気で、クリスマスシーズン毎夜輝き続けます。



クリスマスツリーのその後

そしてこのツリーには、実はもう一つの大切な役割が残っています。シーズンが終わると第二の役割として、家を建てるための建材として再利用されるのです。被災地や恵まれない人たちのためにボランティアで家を建てる非営利団体「Habitat of Humanity」に寄付され、ニューヨークで幸せをふりまいたもみの木が、今度は「家」となって人々を見守ります。ガーデンチームは、誰かのために暖かい心を贈るというクリスマスのスピリッツを「もみの木」で伝え続けているのです。

「訪れた人がツリーを見て微笑みを浮かべたり写真を撮ったりするのを見るのが、自分にとって大きな喜び。世代を超えて続く素晴らしい伝統です。ロックフェラーセンターは、このクリスマスツリーのシーズンが終わると、イースターに備えてユリの花でいっぱいになります。ガーデンチームが支える花と緑の街並、一度は歩いてみてはいかがでしょうか」。ツリーを探し続けて30年、チームのへッドガーデナーであるErik Pauzeさんはこう語ってくださいました。

TOKYO FM「クロノス」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介する「NOEVIR BOTANICAL LIFE」をオンエア。次回12月30日の放送では、今年お送りした放送の中からリスナーのお気に入りをご投票いただき、「ボタニカルライフベスト10」をご紹介します。これまでの放送内容は、番組公式ホームページ http://www.tfm.co.jp/link.php?id=6497内で、すべてお読みいただけます。12月26日(月)正午まで投票を受け付けているので、ぜひご参加ください!

また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送しているノエビア「Color of Life」 http://www.tfm.co.jp/color/。12月は歌手のJUJUさんを迎えてお届けしています。どうぞ、お聞き逃しなく。

<番組概要>

番組名:「NOEVIR BOTANICAL LIFE」

放送日時 :毎週金曜8:38〜8:43

ナビゲーター:高橋万里恵

番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/botanical/