大掃除、進んでいますか? 毎日いろいろなところを掃除して、洗剤の使い過ぎで手がボロボロになってたりしませんか? 今回はそんな皆さんに、おばあちゃんの生活の知恵を伝授。江戸や明治時代から、エコな掃除法を教わりましょう。


「うどんのゆで汁」シャンプー代わりに使えるって知ってました?



年末のこの時期、何かとお世話になることが多い、うどんや蕎麦。
年越し蕎麦だけじゃなく、寒い季節に温かい麺類は身体に沁みますよね。
でも、この麺類、実は美味しいだけじゃありません。
意外な活用法があるんです。

活用するのは、うどんや蕎麦などを茹でた後の「ゆで汁」。
ゆで終わった後は捨ててしまう人がほとんどかもしれませんが、江戸時代や明治時代は、この汁を捨てずにいろいろなことに使っていました。

たとえば、掃除。
ゆで汁には、サポニンという成分が入っています。
このサポニンは、水にも油にもくっつきやすいという特性があるのです。
油が付いたお皿を水で洗うと、分離してなかなか汚れが取れませんが、サポニンが入ったゆで汁で洗うと、あら不思議。
水と油のどちらにもくっつき、きれいに汚れを落としてくれるのです。
実は、この原理は洗剤と同じ。
ゆで汁は、天然の界面活性剤なのですね。

ほかにも活用法があります。
「洗髪」……ゆで汁をシャンプー代わりに使うというものです。
そもそも日本で髪の毛をしょっちゅう洗うようになったのは明治以降のことですが、その際もちろん、シャンプー、リンスなどというものはありませんでした。
洗髪のときに主に使われていたのは「うどんのゆで汁」。
先ほど紹介したサポニンが油を落としてくれるのに加え、小麦粉を水分と混ぜることで生成される「グルテン」が毛髪のタンパク質と結びつき、ツヤツヤの髪にしてくれるのだそうです。

天然の洗剤で、ゆでたお湯も無駄にしない、地球にやさしい「ゆで汁活用法」。
ぜひ試してみてくださいね。

文/岡本清香

TOKYO FM「シンクロのシティ」にて毎週月〜木曜にお送りしているコーナー「トウキョウハナコマチ」。江戸から現代まで、東京の土地の歴史にまつわる数々のエピソードをご紹介しています。今回の読み物は、12月21日放送「麺のゆで汁活用法!」よりお届けしました。

<番組概要>
番組名:「シンクロのシティ」
放送日時 :毎週月〜木曜15:00〜16:50
パーソナリティ:堀内貴之、MIO
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/city/


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