日本に比べて中国では転職の頻度が多い。そうした社会で生活している中国人にとって、仕事は生きていくための手段に過ぎず、言い換えれば仕事から大きな満足感を得ている中国人はそれほど多いとはいえないだろう。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本に比べて中国では転職の頻度が多い。そうした社会で生活している中国人にとって、仕事は生きていくための手段に過ぎず、言い換えれば仕事から大きな満足感を得ている中国人はそれほど多いとはいえないだろう。

 しかし、ある日本人女性の働き方には、中国人の心を強く動かす力があるようだ。中国メディアの新浪はこのほど、30年にわたって靴売り場で働いているという日本人女性の経験を紹介しており、この日本人女性の販売心得には中国人の心を打つ大きな力があると絶賛している。

 記事はこの日本人女性が3つの点で顧客を満足させるよう努めてきたことを紹介。その3点とは購入に至る過程で得る満足感、商品そのものに対する満足感、そして商品である靴を人に自慢すると同時に、またこの女性から靴を買いたいという気持ちを起こさせるような満足感だと説明した。

 記事によれば、この日本人女性は、3つの満足感のうち最初の2つは決して難しくないが顧客に最後の満足感を得てもらうのは簡単ではなく、3つの満足感を得て初めて顧客は本当の意味での満足感を得ることができると説明。そして、顧客が心からの感謝を言い表す時に靴の販売という仕事に魅力を感じるとし、そうなると「他の職にまったく興味がなくなる」と述べていることを説明した。

 では記事はこの日本人女性の経験のどの部分に「人をふるい動かす大きな力」を感じたのだろうか。それは「いかにして靴を売るか」という技術もあるが、さらに重要な部分として「人生を1つの仕事に打ち込む精神」が中国人をふるい動かすという見方を記事は示している。

 記事が紹介した日本人女性は仕事を単に生活の手段とみなすのでなく、それ自体に非常に大きな魅力を感じており、その仕事に打ち込む結果として顧客から感謝されるという喜びを享受している。1つの仕事に打ち込むことを通じて大きな喜びを得ることができるというのは多くの中国人にとって全く新しい概念であり、それゆえに記事はこの日本人女性の経験には「人をふるい動かす大きな力がある」と絶賛しているのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)