中国メディアの寧夏在線は21日付の記事で、日本の国民病といわれる花粉症を紹介、花粉症を持つ日本人は2月に入ると「風も通さないほどに自分を包む」と説明している。

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 中国メディアの寧夏在線は21日付の記事で、日本の国民病といわれる花粉症を紹介、花粉症を持つ日本人は2月に入ると「風も通さないほどに自分を包む」と説明している。

 「風も通さないほどに自分を包む」とする記事の紹介は、掲載写真の日本人が頭部全体をすっぽり覆うフードをかぶり街を歩く姿に基づくものだ。視界確保のためフード前面は透明となっており、その印象は養蜂家か放射線防護服を身に着けた原子力発電所のスタッフのように見えなくもない。写真の姿は記事に強烈なインパクトを与えたようだ。

 記事は「日本人の約3000万人が花粉症を患っている」と紹介、そしてこの数字は「台湾の人口より多い」とその数の多さに驚嘆している。2014年12月時点での台湾の人口は約2343万人だが、確かに台湾市民が一人残らず花粉症を患うに等しいという数字には驚嘆させられる。

 記事は戦後日本の「木材自給率の向上のために日本政府は植林政策を推進した」と説明。「速く太く真っ直ぐ成長する杉」が選ばれた結果、「日本には杉が溢れるようになった」と指摘。この杉花粉が毎年2月から5月にかけて大気中に大量に蔓延、日本人の花粉アレルギーを引き起こし、しかも毎年花粉症を患う人の数は増えていると説明した。

 原子力発電所は資源の乏しい日本に安定したエネルギー供給という利益をもたらす一方、人々の生活に放射能汚染の問題を生じさせた。同様に戦後日本の杉植林も経済成長にとって必要不可欠な政策だったが、現在台湾の人口を超える人々が花粉症を患う結果となっている。

 「速く太く真っ直ぐ成長する杉」を大規模に植林する利益は予測できても副作用を予想できる人は当時いなかったのかも知れない。今できるのは予防くらいだが、記事はこの時期に日本旅行を考える中国人にマスクを携帯するよう呼びかけている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)