「石橋貴明のスポーツ伝説…光と影」川合俊一、増田明美、大竹七未が語る、プレッシャーの克服方法
石橋貴明が、らしくない、ともとれる発言を実直に語りだした。
「やっぱり、平和じゃないと、と思いますね。野球にしても、甲子園にしても、サッカーにしても、平和じゃないと見られないですから。絶対に、戦争のない時代のなかでスポーツを楽しみたいな、と改めて思いました」
9日、TBS系『石橋貴明のスポーツ伝説…光と影』(5月18日よる9時〜)の収録と記者会見が都内スタジオで行われた。そのなかで、番組を通してスポーツに対して改めて感じたことは? と問われて返した石橋の言葉が、冒頭の「平和宣言」だった。
何よりも愛するスポーツについての話題だからこそ、石橋もまた真面目に答えたのだ。
石橋の言葉に、一瞬、静まるスタジオ。その、固い空気を一変させたのが、隣にいたマラソン解説者、増田明美の、唐突な「乳首」コメントだった。
増田「石橋さん。体をやわらかくしてくださいね。だって、乳首まで固いんでしょ」
石橋「そう。僕ねぇ、本当に『首』が固いんですよ。手首でしょ、足首でしょ、乳首。あと、ホントの首も固いんです」
たまらず、川合俊一が切り出す。
川合「だから! この番組って、どっちのスタンスでいればいいんですか?」
石橋「いやだって、真面目だけだと、 あいつなにやってんだって言われちゃうのよぉ」
『石橋貴明のスポーツ伝説…光と影』は無類のスポーツ好きとして知られる石橋貴明とTBSが誇るスポーツ番組『バース・デイ』や『プロ野球戦力外通告』のスタッフがタッグを組んで作り上げる、スポーツドキュメンタリー番組。今回はその第3弾となる。
これまでの放送でも、“甲子園5打席連続敬遠の裏で、松井秀喜よりも屈辱を受けた5番打者”といった歴史の中に埋もれてきた知られざる「影のヒーロー」を紹介。敗れし者たちの誰も知らない人間ドラマを、ドキュメントVTRと再現ドラマを組み合わせることで描いてきた。
第3弾のテーマは「日の丸に翻弄された女性たちの壮絶人生」。
日本女子バレーボール史上、唯一の汚点、といわれるシドニー五輪出場を逃した代表チームでセッターを務めた竹下佳江。
初マラソンで日本最高記録を樹立し、一躍注目を集めたシンデレラガール、小鴨由水の、五輪辞退騒動と五輪での惨敗で受けたバッシング。
なでしこジャパンW杯優勝という快挙の裏で、大会直前に怪我のために代表メンバーから落選した元エースストライカー、荒川恵里子。
この女性アスリート3名にスポットを当て、栄光と挫折のコントラストが描く「光と影」のドラマを紹介していく。
そして、彼女らとその競技の内幕をよく知る人物、としてゲスト出演したのが、男子バレーボールの川合俊一(ロス五輪・ソウル五輪代表)、女子マラソンの増田明美(ロス五輪代表)、女子サッカーの大竹七未(アトランタ五輪、95・99年W杯代表)という、3人の「元日本代表」だった。
今回の放送で、特に印象深い内容が「プレッシャーとの付き合い方」だ。
女子マラソンの小鴨由水は「プレッシャーがないと走れないけど、プレッシャーがありすぎても走れない」と語り、日本代表という肩書きにかかるプレッシャーの重さを述懐していた。
一流アスリートでも悩む、プレッシャーへの対処方法。
もちろん、正解はひとつであるはずもない。たとえば、自身の現役時代はどうやってプレッシャーを克服していたのか? 川合、増田、大竹の3人に聞くと、三者三様の答えが返ってきた。
増田「私のプレッシャー対処法は『場数』です。若いときはすごい緊張しいだったんですけど、そういう性格がわかっているから、緊張するところ、プレッシャーのかかるところに自分から行くんです。そうすることで、抵抗力ができていきます」
大竹「練習しかないと思っています。自分はこれだけやった、という自信を持ってその舞台に立てるか立てないか。そこが、プレッシャーを克服できるかできないかの差になると思います」
現役時代を振り返り、真面目に回答した女性陣。一方、川合だけが異質な答えを出してきた。
川合「明日試合がある、と思うとプレッシャーになるけど、それ以上のことがあるとプレッシャーは感じない。付き合ってる女が怖くって、その女からの電話にどう出るかで悩んでいれば、明日の試合なんて何も怖くない! 試合以上の大変なことが私生活にあれば……」
すかさず、石橋が突っ込む。
石橋「だから、メダル取れなかったんだよぉ」
川合「僕の場合、プレッシャーは全然なかったんですけどねぇ。実力が……」
ここで、増田があることに気づいた。
増田「そういえば、私たち、誰もメダル取ってないですね」
川合「メダルとってない人の方が、メディアにいるよね。なんかちょっと、やり切ってないんだろうな」
増田「(メダリストは)メディアにいる必要がないんですよね」
真面目に論じていたかと思えば、石橋が、川合が、増田が空気を変える発言で場を和ませる。番組で交わされていた絶妙な掛け合いが、この記者会見でも同様に演じられていた。
ちなみに、石橋貴明のプレッシャー克服法は? というか、プレッシャーを感じたりはするのだろうか?
石橋「プレッシャーだらけですよ。今日も、どうしようかなと思って。実は、増田さんとは今日が初共演だったんです。でも、増田さんがいてくれたおかげで心強かったです。もう、全部持ってっちゃいますから。たぶんね、Force使ってくれたんだと思います」
石橋曰く、増田明美はあの方に似ているという。
「May The Force Be With You.」
石橋はそっとつぶやいた。
(オグマナオト)
「やっぱり、平和じゃないと、と思いますね。野球にしても、甲子園にしても、サッカーにしても、平和じゃないと見られないですから。絶対に、戦争のない時代のなかでスポーツを楽しみたいな、と改めて思いました」
9日、TBS系『石橋貴明のスポーツ伝説…光と影』(5月18日よる9時〜)の収録と記者会見が都内スタジオで行われた。そのなかで、番組を通してスポーツに対して改めて感じたことは? と問われて返した石橋の言葉が、冒頭の「平和宣言」だった。
石橋の言葉に、一瞬、静まるスタジオ。その、固い空気を一変させたのが、隣にいたマラソン解説者、増田明美の、唐突な「乳首」コメントだった。
増田「石橋さん。体をやわらかくしてくださいね。だって、乳首まで固いんでしょ」
石橋「そう。僕ねぇ、本当に『首』が固いんですよ。手首でしょ、足首でしょ、乳首。あと、ホントの首も固いんです」
たまらず、川合俊一が切り出す。
川合「だから! この番組って、どっちのスタンスでいればいいんですか?」
石橋「いやだって、真面目だけだと、 あいつなにやってんだって言われちゃうのよぉ」
知られざる「影のヒーロー」たちの物語
『石橋貴明のスポーツ伝説…光と影』は無類のスポーツ好きとして知られる石橋貴明とTBSが誇るスポーツ番組『バース・デイ』や『プロ野球戦力外通告』のスタッフがタッグを組んで作り上げる、スポーツドキュメンタリー番組。今回はその第3弾となる。
これまでの放送でも、“甲子園5打席連続敬遠の裏で、松井秀喜よりも屈辱を受けた5番打者”といった歴史の中に埋もれてきた知られざる「影のヒーロー」を紹介。敗れし者たちの誰も知らない人間ドラマを、ドキュメントVTRと再現ドラマを組み合わせることで描いてきた。
第3弾のテーマは「日の丸に翻弄された女性たちの壮絶人生」。
日本女子バレーボール史上、唯一の汚点、といわれるシドニー五輪出場を逃した代表チームでセッターを務めた竹下佳江。
初マラソンで日本最高記録を樹立し、一躍注目を集めたシンデレラガール、小鴨由水の、五輪辞退騒動と五輪での惨敗で受けたバッシング。
なでしこジャパンW杯優勝という快挙の裏で、大会直前に怪我のために代表メンバーから落選した元エースストライカー、荒川恵里子。
この女性アスリート3名にスポットを当て、栄光と挫折のコントラストが描く「光と影」のドラマを紹介していく。
そして、彼女らとその競技の内幕をよく知る人物、としてゲスト出演したのが、男子バレーボールの川合俊一(ロス五輪・ソウル五輪代表)、女子マラソンの増田明美(ロス五輪代表)、女子サッカーの大竹七未(アトランタ五輪、95・99年W杯代表)という、3人の「元日本代表」だった。
川合、増田、大竹のプレッシャー克服方法
今回の放送で、特に印象深い内容が「プレッシャーとの付き合い方」だ。
女子マラソンの小鴨由水は「プレッシャーがないと走れないけど、プレッシャーがありすぎても走れない」と語り、日本代表という肩書きにかかるプレッシャーの重さを述懐していた。
一流アスリートでも悩む、プレッシャーへの対処方法。
もちろん、正解はひとつであるはずもない。たとえば、自身の現役時代はどうやってプレッシャーを克服していたのか? 川合、増田、大竹の3人に聞くと、三者三様の答えが返ってきた。
増田「私のプレッシャー対処法は『場数』です。若いときはすごい緊張しいだったんですけど、そういう性格がわかっているから、緊張するところ、プレッシャーのかかるところに自分から行くんです。そうすることで、抵抗力ができていきます」
大竹「練習しかないと思っています。自分はこれだけやった、という自信を持ってその舞台に立てるか立てないか。そこが、プレッシャーを克服できるかできないかの差になると思います」
現役時代を振り返り、真面目に回答した女性陣。一方、川合だけが異質な答えを出してきた。
川合「明日試合がある、と思うとプレッシャーになるけど、それ以上のことがあるとプレッシャーは感じない。付き合ってる女が怖くって、その女からの電話にどう出るかで悩んでいれば、明日の試合なんて何も怖くない! 試合以上の大変なことが私生活にあれば……」
すかさず、石橋が突っ込む。
石橋「だから、メダル取れなかったんだよぉ」
川合「僕の場合、プレッシャーは全然なかったんですけどねぇ。実力が……」
ここで、増田があることに気づいた。
増田「そういえば、私たち、誰もメダル取ってないですね」
川合「メダルとってない人の方が、メディアにいるよね。なんかちょっと、やり切ってないんだろうな」
増田「(メダリストは)メディアにいる必要がないんですよね」
真面目に論じていたかと思えば、石橋が、川合が、増田が空気を変える発言で場を和ませる。番組で交わされていた絶妙な掛け合いが、この記者会見でも同様に演じられていた。
ちなみに、石橋貴明のプレッシャー克服法は? というか、プレッシャーを感じたりはするのだろうか?
石橋「プレッシャーだらけですよ。今日も、どうしようかなと思って。実は、増田さんとは今日が初共演だったんです。でも、増田さんがいてくれたおかげで心強かったです。もう、全部持ってっちゃいますから。たぶんね、Force使ってくれたんだと思います」
石橋曰く、増田明美はあの方に似ているという。
「May The Force Be With You.」
石橋はそっとつぶやいた。
(オグマナオト)