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朝ドラ「まれ」((NHK 月〜土 朝8時〜)6月16日(火)放送 第12週「官能カスタードクリーム」第68話より。脚本:篠崎絵里子(崎の大は立) 演出:西村武五郎

官能的な夜の世界に向かった67話の翌日は、すがすがしい自然、広い空が描かれました。希(土屋太鳳)のすっきり感を、視聴者にも言葉でなくてカラダで感じさせようという試みなのでしょうか。
官能的な大人のお菓子「ジュ・テーム・モア・ノン・プリュ」(Je t'aime moi non plus)をつくることを課された希は、まず、クレーム・パティシエール(カスタードクリーム)づくりの修業をはじめます。
休みの日も厨房にこもる希を、ドライブに連れ出す大輔(柳楽優弥)。
ふたりっきりではなく、高志(渡辺大知)も一緒(運転係?)で、高志の好きなひとって希? ・・・という疑惑が浮かんだりもして。

自然の力の偉大さ


真っ赤なオープンカーに乗って、「ジュ・テーム・モア・ノン・プリュ」を口ずさむ3人の姿は、青春映画のよう。「男ふたりに女ひとり」「フランス」というキーワードから映画「突然炎のごとく」や「冒険者たち」を思い出しちゃいました。そんな青春ドラマになっていかないかなあ。
ついたところは、大悟(小日向文世)が契約を結んでいる養鶏所。経営者の浜田(泉谷しげる)の育てたニワトリは、自由に動き回れるようになっていてストレスレス。大悟もときどき煮詰まると、ここへ来て、しばらくぼーっとしたあと、すっきりして帰っていくのだと知って、自然の力の偉大さを、希は再認識します。
彼女もまた、忘れていた能登での生活を思い出し、大地に仰向けになって空を見上げる。その傍らには大輔が・・・。
名言もおもしろもないけど、なんかすっとしました。

今日の、勝手に名言


悩み多い希に、「ごめんな、いいこと言ってやれなくて」と恐縮する徹(大泉洋)。
でも、彼が沸かしたあたたかい牛乳が希を癒します。
言葉じゃない、を言葉じゃなく見せた回でした。

今日の、発見


「ジュ・テーム・モア・ノン・プリュ」を聴き、歌詞を読み込む希。
この歌詞に「寄せては返す波のように」が。「あまちゃん」の「潮騒のメモリー」にもあった歌詞だ! とハッとなったけど、それよりも「君の脇の間を」の「脇」を「腰」に直しているところが微笑ましい。なんで脇・・・。
(木俣冬)

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いまひとつ視聴率が伸びないが、奮闘は讃えたい。NHK朝ドラ「まれ」おさらい(54話までを総括))

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