マエケン体操する広島の前田健太 ©BASEBALLKING

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 左足からラインを跨いでマウンドに上がるなど、ゲンを担ぐ野球選手が多い印象だ。

 広島の前田健太は、登板までのゲン担ぎが他の選手に比べると多い。お風呂掃除やトイレ掃除といった清掃から、ブルペンの投げ込む場所、マエケン体操、右肩をグラブに念を送るなど15種類以上のゲン担ぎを行っている。

 野手では、マーリンズのイチローが毎朝カレーを食べたり、楽天の銀次はチームが連勝中に一度もパンツを変えないといったものもある。

 一方選手個人だけでなく、チーム単位でゲンを担ぐ球団もある。上原浩治が所属するレッドソックスでは13年、ジョニー・ゴームス、マイク・ナポリがスプリングトレーニングからヒゲを伸ばし、開幕を迎える。するとレッドソックスは開幕から勝利を重ね、影響を受けた他の選手たちもヒゲ伸ばし始めた。これで一致団結したのか、前年の地区最下位から一気に、世界一へとのぼり詰めた。

 選手以外だけでなく、監督も勝利するために様々なゲンを担いでいる。南海、ヤクルト、阪神、楽天で監督を務めた野村克也氏は、勝ち続けている日は下着を変えない。負けた日は行きと違う道で帰るなどこだわりを見せる。

 また、阪神の和田豊監督はドラフト当日に、神社で参拝し、左手でくじを引く、黄金のネクタイといった徹底ぶり。13年オフのドラフト会議では、大瀬良大地を獲得するために、親子丼と勝負パンツの2つを加えたが、クジを外してしまったこともあった。

 どんなに長い時間練習をしても、最後は運に左右されるケースが多い。そういったこともあり、選手や監督はゲン担ぎを重要視するのだろう。