20日、都内・文京区の小石川後楽園で5月に自分たちで植えた稲を刈り取る児童ら。(撮影:吉川忠行)

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週末の秋分の日を前に、東京都文京区の都立小石川後楽園で20日、毎年恒例の地元の小学生による稲刈りが行われた。

 5月に田植えを行った文京区立柳町小学校の5年生17人が、もち米「ヒメノモチ」の稲を1時間ほどかけて、約100平方メートルの稲田から刈り取った。今年の精米後の予定収穫量は、例年並みの約25キログラムだが、同園の担当者は「夏場の稲と稲との間隔が例年と比べて広かったので、刈り取った量はやや少ない感じがする。実際の収穫量は精米してみないと何ともいえないです」と話した。

 児童らは稲に止まったイナゴやトンボに気を取られながらも、慣れるにつれて、かまで手際よく稲を刈り取っていた。収穫したもち米は同園で精米された後に柳町小学校に届けられ、来年1月にはもちつきが行われる予定。

 同校の小学生による5月の田植えと9月の稲刈りは、校外実習教育の一環として、1975年から毎年行われている。6日には稲刈りを前に児童らが「かかし作り」を行った。

 同園は水戸藩2代目藩主の徳川光圀(みつくに)の代に完成したことから、「水戸黄門ゆかりの大名庭園」とも呼ばれる回遊式庭園。光圀は子の綱條(つなえだ)の夫人に農民の苦労を教えようと稲田を作った。【了】

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