日本の巨匠たちがとらえた1970年代の東京:『TOKYO 1970 by Japanese Photographers 9』

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寺山修司 「摩訶不思議な客人」

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日本の戦後写真が熱い。なかでも、日本経済が高度成長期を経て次の段階に入り、文化面でも新たな動きが出てきた1970年代は、30〜40年代生まれの勢い溢れる個性豊かな写真家たちが活躍した時代として、いま再び大いに注目を集めている。このたび開催される『TOKYO 1970 by Japanese Photographers 9』には、そんな70年代を代表する、有田泰而、沢渡朔、須田一政、立木義浩、寺山修司、内藤正敏、細江英公、森山大道、渡辺克巳という9名の写真家が集結。彼らが「東京」を被写体に撮影したエネルギッシュな写真が、なんと合計約300点も展示される。



展覧会のキュレーターを務めるのは、森山の個人写真誌「記録」をはじめ、細江や沢渡などの写真集を刊行してきたAkio Nagasawa Publishing代表の長澤章生。70年代をひもとく鍵として、今年ちょうど没後30年を迎えた、この時代の文化の一側面を代表する寺山修司をピックアップ、彼自身と協働したり、彼の表現活動と影響関係にあった写真家たちが生き、体感した当時の東京を紹介する。展示されるのは須田「わが東京100」、内藤「東京」、細江「シモン 私風景」、渡辺「新宿群盗伝」など、各写真家の代表作ともいえるシリーズ。さらに森山は名作「写真よさようなら」から未発表作品を初めて展示するというから見逃せない。



会期中には写真家による豪華なワークショップも多数開催。作品の鑑賞のみならず、写真家たちと交流もできるのが魅力だ。展覧会初日には沢渡によるポートレイト撮影会も。なんと30,000円(税込み/サイン、オリジナルカヴァー付き)で、数多の著名人を撮影してきた氏にポートレートを撮影してもらえる、またとない機会となる。ほかにも須田と神田〜銀座界隈を歩きながらの撮影会&講評会「須田一政とぶらぶら歩き」(2回シリーズ)や、森山の「写真よさようなら」シリーズから、未公開作品のイメージをTシャツにシルクスクリーンでプリントできる「森山大道シルクスクリーンワークショップ T-shirt」、内藤と中沢新一によるトークセミナーを予定。興味のある方は早めの問い合わせをおすすめしたい。




TOKYO 1970 by Japanese Photographers 9

10月5日(土)〜29日(火)

アルマーニ/銀座タワー 9階

東京都中央区銀座5-5-4


11:00〜20:00(土・日・祝〜18:00) ※入場は閉館の30分前まで

入場料:¥800(前売り¥600)

問い合わせ:event@imaonline.jp(アマナホールディングス IMAメディアプロジェクト)







細江英公 「シモン 私風景」








 






森山大道 「写真よさようなら」









 






須田一政 「わが東京100」








 






沢渡朔 「Kinky」








 






渡辺克己 「新宿群盗伝」








 








内藤正敏 「東京」








 










有田泰而 「Firsto Born」








 








立木義浩 「舌出し天使」




 




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