NHK『平清盛』の低視聴率が止まらない。
 5月6日放送も13.5%(4月29日は13.9%)と、なかなか上向かない。
 平安時代の再現にこだわり、いまだに画面が汚いのが大きな要因といえよう。
 「たとえば衣装。登場人物の衣装を意図的に汚し、使い古した感じを出した。また、平安時代の埃っぽさを表現しようと、穀物の粉を空間に蒔いたりもした。そのため、清盛役の松山ケンイチが登場すると不潔さだけが目立つ。ハイビジョンなのも悪影響です」(番組制作会社関係者)

 NHKではテコ入れを急いだ。画面を明るくして清潔感を出し、元モーニング娘。の高橋愛や『家政婦のミタ』に出ていた中川大志らを出演させる。さらに難解な人間関係をわかりやすくするため、人物登場のテロップを入れる。

 そんな中、NHK制作幹部が気にしているのが、次回の綾瀬はるか主演『八重の桜』である。『平清盛』が1回6000万円(NHK発表の数字)もの制作費をかけ、この体たらくである。それなら次回から制作費を大幅に削ってはどうか、という声がトップ周辺で広がっているのだ。
 「もし10%を切ることがあれば、制作費の大幅カットは間違いなく実行されるでしょう。NHKは今年10月から月120円の受信料の値下げを始める。そのため、向こう3年間で減額分の810億円をひねりだす『プロジェクト810』計画を進めている。そんな大変な時期に、綾瀬のドラマも同じように1本6000万円もかけていいのか、という意見が出ているのです」(NHK関係者)

 結果、松山と同じホリプロ所属である綾瀬の、大幅なギャラ削減を検討しているという。松山のとばっちりを受ける綾瀬にとっては、いい迷惑というしかない。(編集長・黒川誠一)