上を向こう!U-23日本代表が惜敗するもロンドン五輪への道はつながっている件。
よぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉし、助かった!

ロンドン五輪男子サッカー・アジア最終予選もいよいよ後半戦。U-23日本代表はグループ最大のライバル・シリアとのアウェー戦に臨みました。結果は1-2の敗戦。これで日本はグループ2位に後退し、自力でのロンドン五輪出場が消滅。残り2戦をなるべく大量得点で勝利しつつ、シリアの結果を待つという形になりました。これは非常に厳しい、一気にピリピリ度合が増す展開です。

しかし、落ち着いて考えてみれば、まだまだ十分にロンドンが見えているというのはラッキーな話。この2戦を終えてわかったのは、日本よりシリアのほうが強かったということ。日本がシリアより弱かったという言い方でもいいですが、今の状態でまともにやり合えば向こうが分がいいだろうというのが率直な実感。ホームで勝利した試合も、選手自ら「まぐれっちゃまぐれ」と言ってしまうような、想定以上のプレーで勝ち越しただけのもの。まともに行けば、1-1の引き分けでシリア優位のままアウェー戦を迎えているところでした。

シリアとの2試合を終えて1敗1分であれば、その時点でアジア予選での出場権獲得は絶望的だったのです。それが現在もまだ大量得点で勝ちさえすればOKという状態で踏みとどまっているのです。正直、助かった。正直、ラッキー。ふたつ負けずに済んだだけでなく、ひとつ勝てたのです。ここまでは上手く予選を戦ってこれたことの証明でしょう。シリア側は国内情勢が不安定でホーム開催できないという条件を考えれば、まだホームでの試合をひとつ残している日本のほうが有利とさえ言えます。ここは力強く「想定の範囲内!」と宣言したいところ。

よしんばアジア予選での五輪出場が叶わなくとも、各グループの2位同士が戦って勝ち抜けた1チームには、アフリカ予選4位との大陸間プレーオフに進出するチャンスがあります。「予選は突破すればOK」というのは、取りも直さず「どんな形でも勝ち抜けさえすればOK」という意味。アジア予選で勝つこととプレーオフで勝つことの間には、本大会において何の差異もありません。確実に言えることは、日本はアジア予選での勝ち抜けを狙える位置にあり、プレーオフ進出の前提条件となるグループ2位をガッチリキープしているということ。引きつづきロンドン五輪への視界は快晴良好。ひとつの敗戦で下を向くことなく、最終戦まで戦っていきたいものですね。

ということで、善戦虚しく敗れたU-23日本代表について、5日の「ロンドン五輪アジア最終予選 日本VSシリア戦」からチェックしていきましょう。



◆香川他がいなくて負けるようなら、所詮そこまでの実力ということ!

ヨルダンはアンマンのキングアブドラ競技場。粘土質の土はぬかるみ、芝はところどころが剥がれてボコボコ。試合2日前の段階でも、タバコの吸殻、紙屑、ペットボトルなどのゴミは散乱しているとも報じられました。ヨルダンにしてみれば日本だろうがシリアだろうがどうでもいい話。日本のサポーターが「J開幕控えてるからとにかく無事に返せよ」「ぶっちゃけクラブのほうが大事」「五輪予選より早く帰って戦術練習してほしい」と思う以上に、現地の無関心はすさまじいものでした。

試合当日になっても無関心ぶりは変わらず。現地在住の邦人がこじんまりと集団を作っただけなのに、完全に相手側応援団を凌駕する状態。試合開始を待つ競技場には、日本サポーターの歌と軽快なタンバリンの音が響いていました。見渡す限り無人。少なくともテレビに映るバックスタンド側は無人。ガランガランの閑古鳥には笑うしかありません。

いざ試合、という段になってもパッとしない状態の連続。日本の国歌を流せば、スピーカーの不調か「みーがーよーはー」という中途半端な始まり方で音も割れまくり。エスコートキッズはスポンサーとおぼしきTOTOさんのシャツをまとい、「もうすぐ試合始まるけどトイレ行きたくなってきたな」と僕の集中力を削いできます。

そんな中、ピリッと締まった戦いを見せたのは我らが日本代表。1トップに永井謙佑を起用し、怪我明けの山村和也がキャプテンマークを巻くなど意欲的な布陣。試合直前に清武弘嗣が離脱したこともあり、「しっかり守って永井に縦ポン」「中盤の組み立ては基本捨てるぞ」「別に引き分けでもOK、ていうか引き分けたい!」という積極的な消極策を打ってきました。野球界の名将・落合博満氏も「点が取れないときは守備が奮起するんだ。1点もやらなければ絶対負けない」と語っていましたが、まさに守り勝つサッカーが狙いです。

↓守護神・権田も、この試合に向けて守備意識を高める覚悟を決めていた!

ロンドン五輪出場を目指すサッカー男子のU-23(23歳以下)日本代表は、28日に行ったU-23カタール代表との練習試合を0-0で引き分け、決定力不足が浮き彫りとなった。選手からも反省の弁が相次ぎ、アジア最終予選のU-23シリア代表戦(2月5日、アンマン)に向けて課題が残った。

 前半はゴールマウスから、後半はベンチから戦況を見つめた権田(FC東京)は不満を隠そうともしなかった。「決定的な場面で外している。誰とはいわないが、『試合では決める』といっていたけど、それでいいのかな」とぶちまけた。

http://www.sanspo.com/smp/soccer/news/120129/scc1201291746005-s.htm

GK:「それでいいのかな?」
GK:「違うよな、攻撃は水物なんだから、俺ら守備が頑張らなくちゃ」
GK:「0点に抑えれば最悪でも負けはないんだし!」

10点取っても勝てるとは限らないが、無失点なら絶対負けない!それが真理だ!

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しっかりと守備を固めた日本は、攻撃時にも守備を緩めることはありません。チャンスと見るや1トップの永井に長いボールを送り、永井のスピードを活かした突破を狙います。日本の守備を崩すのは困難と見たか、シリアもDFラインの裏へ長いボールを送り込みますが、日本のDFは一度突破を許してから巧みに体を寄せるクレバーなディフェンス。シリアに「惜しい!」「クソッ!」「イライラする!」という精神的な重圧を掛けていきます。

そんな中、日本にとっては不幸なアクシデントが。前半15分に競り合いからの着地時に左腕を痛めた山崎亮平が戦線離脱。この時間で交代を余儀なくされた日本は、攻撃的な大迫勇也を投入することに。そして大迫は、投入直後のファーストタッチで、攻撃的に試合を動かしてしまったのです。

↓大迫はヘッドですらして日本ゴールに叩き込む!


GK:「うーん、狙いとは違うけどOK!」
GK:「その感覚を大事にして次は反対側を狙ってくれよ!」
GK:「前に弾いたら危険だと思ってキャッチに行って、キャッチできずに後ろに逸らした俺のミスはご愛嬌!仕方ない!」


しかしまぁ、試合には小さなミスがつきもの。「1トップ永井」「復活のキャプテン山村」「無失点で引き分け」などの狙いは前半15分で軌道修正の運びとなりますが、それはそれ。刻々と変化する状況に合わせてやり直せばいいだけのこと。1点取って同点に追いつけば状況はまた振り出しに戻るのです。

↓前半終了間際、大迫は「後ろからのボールをめっちゃトラップ」して、永井の同点弾を演出!


GK:「やっと決めたな!待ってたぞ!」
GK:「スタメンの顔ぶれでは想定外の半端ない点の取り方だったな!災い転じて福となすってヤツだな!」
GK:「あとは俺が守れば狙い通りの勝点1だな!任せろ!」


内容よりも結果、日本の想いは一致していました。荒れたピッチなどにより、ちっともつながらないパス。傾いた日差しなどにより、目の前の味方も見つけられないほどの低下した各選手の判断力。J開幕前という時期的な問題でのコンディション不良。客もいないので今ひとつ出てこないやる気。本大会での海外組とオーバーエイジ招集を見据え、ギリギリまで自分たちの形を見つけないフワッとした戦術。さまざまな「上手くいかない」理由を抱えつつも、勝点1を狙って死力を尽くします。

後半17分には、シリアのFKを山口蛍が豪快に右手でクリアするなど、懸命にゴールを死守する守備陣。後半25分の完全フリーの状態で強烈に叩きつけた鈴木大輔のヘッド、後半36分の裏に抜け出した大迫が巧みなトラップから放ったシュートと、攻撃陣も呼応するようにゴールを死守。関塚監督からも倒れた選手に「そのまま倒れてろ!」という的確な指示が飛び、日本は「勝点1」という大目標達成をほぼ手中にしていました。半分つかんでいました。いたのですが…。

↓後半45分、シリアが遠目から強烈なシュートを放つと、これが日本ゴールに突き刺さる!


GK:「このボールをつかんで、勝点1もつかもうと思ったのだが…」
GK:「今頃気づいたけどアンマンは海抜900メートルと若干高地らしいな!そのせいで若干ボールが伸びたようだ!」
GK:「前半9分とか、前半28分とか、伸びたボールを後ろに逸らしそうになる場面もたびたびあったわけだし、ここでボールをつかみそこねるミスは想定内!」
GK:「アクシデントで1枚カードも使っていたし、GKを変えるわけにもいかなかった不運もある!」
GK:「ていうか、その前の15番の寄せも甘いだろ!あれでベストプレイヤーオブザマッチ受賞とか不可思議!」
GK:「総合的に考えて誰かひとりを責めることはできない!仕方ないミス!」

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結局その後はシリアが倒れたり寝転んだりと巧みな時間稼ぎを見せて試合終了。日本は大目標の勝点1は逃しましたが、あわやという場面も作り、強豪シリア戦2試合を上手く乗り切ることができました。残りの2試合をしっかりと戦い、まずはキッチリとグループ2位を確保し、状況によってはグループ1位を狙ってほしいもの。ロンドン五輪は、引きつづき目の前に見えているのですから…。

↓守護神・権田は次戦に向けて決意を新たにした!
権田:「いや、ほんと申し訳ないです。ハイ」

権田:「ほんっとみんな頑張ってくれてましたし、最後自分がゴールを守らなきゃいけないところで、自分の仕事が今日はできなかったなと思うんで、それがチームのみんなとすべての人に申し訳ない気持ちです」

権田:「もうほんとに、自分自身もまたしっかりやらなきゃいけないですし、それも当然ですし、これで自分が下ばっか向いててもチームのためにはなんないと思うんで、今日のミスっていうのはやってはいけないミスだったんで、それはほんと肝に銘じて、ほんとあと2試合」

権田:「自分は点取ることはできないですけど、チームを後ろから支えれるようにまた頑張っていきたいと思います」

GK:「下を向いたらダメだな、うん」
GK:「もっと上を向こう」
GK:「もっともっと上を向こう」
GK:「もっともっともっと上を向こう」
GK:「もっともっともっともっと上を向こう」
GK:「もっともっともっともっともっと上を向こう」

http://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/photonews_nsInc_f-sc-tp2-20120206-899781.html

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何か、逆に面白くなってきた!これくらい厳しくてこそアジア予選です!