韓国で大学修学能力試験(日本のセンター試験に相当)が実施された10日、韓国のインターネット上である受験生が試験会場からツイッター(簡易投稿サイト)で実況したとして大騒動になった。

この受験生は、試験開始の直前に「試験会場に付いてからもツイッターをつづける」と試験場での実況を宣言。試験が始まっても「聞き取りが出た」「まだ半分しか解いていない」などと投稿し、2時限目の数理科目の時間になっても、「マーキングを全部したら寝る」「2番目の問いは14」とツイートを続けた。

学歴社会の韓国では、大学受験は今後の人生がかかる大事な日。試験当日は企業や官庁は始業時間を遅らせるほど受験生に気を遣い、国中が受験一色となる。そんな韓国で、試験内容が実況されてたとなれば大問題である。

この投稿を受け、韓国の警察庁サイバーテロ対応センターは、投稿者の捜査に乗り出した。だが、午後3時ごろ、この受験生は「ボット」機能を使い書き込んでいたことを暴露。警察庁も、「ツイッターで数理科目の答えを誰かが実況したとの通報があり、捜査したが、事実ではないことが判明した」と説明した。

ツイッターボットは、前もってつぶやきたい内容を入力していくと、指定した時間につぶやいてくれるという機能。受験生は、イタズラのつもりでこのようなことをしたようだ。だが、大騒動に発展したことから、教育科学技術省はこの受験生に対し、試験が終わり次第「業務妨害の疑い」で告発する予定という。

日本でも、ツイッターやブログに自身のプライベートや他人を中傷するコメントを安易な気持ちで書き込み、騒動に発展するケースが相次いでいる。先日も、女子大生が一般男性を無断で撮影し、ブログに掲載したうえで「キモい」などと書き込み、ネット上では非難が殺到した。安易な書き込みには気をつけたいものだ。

参照:修能生中継騒動、ツイッターで正解公開?「プログラムを使った単純なイタズラ」 - interview365

(文:林由美)

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