宮市 亮インタビュー 「自分がどうなりたいのか」を自己分析することが大切
[インタビュー | Jリーグサッカーキング 2011/3月号 掲載]
※このインタビューは第89回全国高校サッカー選手権大会前に行ったものです。
写真=兼子愼一郎
「自分がどうなりたいのか」を自己分析することが大切──昨年はアーセナル、アヤックスという世界トップレベルのクラブのトレーニングに参加しました。当時の率直な感想を教えてください。
宮市 初めての練習参加ということで、戸惑いもありましたし、最初はさすがに緊張しました。でも、一人での海外生活はいい経験になりましたね。
宮市 まずは、とにかく積極的に話し掛けてチームに溶け込むことですね。自分が日本人であることをちゃんとアピールすれば、みんなも覚えてくれるんです。
──今冬、契約を結んだアーセナルの練習については、どのような印象が残っていますか?
宮市 常温の水を摂取するように指示されたり、とにかく細かいというか、選手を管理するシステムがものすごく充実しているなと思いました。印象に残った選手は……いや、アーセナルの選手はみんなすごかったです(笑)。特に自分とポジションが重なる(テオ)ウォルコットは「速いな」と思いましたね。
──今の自分とウォルコットを比較して、どの程度の差を感じましたか?
宮市 経験や技術面の差はあると思いますが、圧倒的な差ではないと思います。持ち味であるスピードは向こうでも十分に通用すると感じましたし、自信になりました。
──足下の技術という意味では、宮市選手のほうが上なのではないかと感じますが。
宮市 いや、そんなことは……。まあクロスについてはアーセナルだけでなく全体的に少し大雑把な印象は持ちましたけど……。
──精度の高いボールを丁寧に供給するという感じではないですよね?
宮市 そうですね(苦笑)。
──アヤックスのトレーニングでは故障を負うアクシデントもありました。
宮市 そうですね。ケガをしてしまったことは確かにショックだったんですが、実際に“本物の激しさ”を体感できたことはすごくプラスだと思います。ですから、ポジティブに考えれば良い経験ができたのかなと思います。
──ご自身の将来、例えば10年後の自分をどのようにイメージしていますか?
宮市 やっぱり世界で活躍できる選手になっていたいというか、自分自身としては勝手にそうなっていると思っているので(笑)、実現できるように頑張りたいです。また、大舞台でプレーしたいという気持ちも常に持っています。ですから来年のロンドンも、3年後のブラジルも、もちろん目指しています。
──それでは最後に、同世代でもある中高生にメッセージをお願いします。
宮市 僕自身の経験も含めて、やっぱりまずは「自分がどうなりたいのか」を自己分析することが大切だと思います。今の自分には何が足りないのか。それを知ることができれば、もっと成長できる。僕は常にそういう意識を持ってサッカーをやってきました。ただ、もちろん僕自身もまだまだです。目指すところが100だとすると、まだ10にも到達していません。だから同世代のみんなと同じように、もっと頑張らなければと思っています。これからも高いレベルを意識して取り組んでいきたいですね。
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