今年4月、米独立リーグ・ゴールデンベースボールリーグのロングビーチ・アーマダと契約を結び、電撃的に現役復帰を果たした伊良部秀輝投手。2004年オフに阪神を退団してからは、米国を拠点にうどん店の経営など野球とは離れた生活を送っていただけに、約5年のブランクを乗り越えられるのかに注目が集まっている。しかし、そうした不安を吹き飛ばすように、7月21日時点の成績は8試合に先発し、4勝3敗、防御率3.86、59奪三振。あまりブランクは感じさせない、順調な再スタートを切っている。

そんな伊良部投手が日本球界への移籍を準備していると、7月24日付けのスポーツニッポンが報じている。同紙によると、9月からの日本球界復帰を目指してすでに関西独立リーグや四国・九州アイランドリーグの球団に接触。代理人の団野村氏を通じて交渉を開始しているという。さらにその先には、来季から日本のプロ野球でのプレーも視野に入れているようだ。

伊良部投手は現在40歳。全盛期のような150キロ台後半のストレートは投げられないものの、公式サイトによるとストレートの平均球速は89〜92マイル(142〜147キロ)、MAX93〜94マイル(149〜150キロ)まで復活。また、球数も平均110球は投げられるなど、体力面での不安はなく、実際、米独立リーグでは毎試合7回前後を投げ、中4日のローテーションを守って投げている。球種もカーブ、チェンジアップ、フォークが実戦で使えるそうだ。

昨今の日本のプロ野球では、横浜の工藤公康投手(46歳)、中日の山本昌投手(43歳)、阪神の下柳剛投手(41歳)など、40歳を超えてもなお1軍の第一線で活躍している投手もいるだけに、伊良部投手のプロ野球復帰も決して夢物語ではない。今後、どのような展開が待ち受けているのか、楽しみなところだ。