日曜日夜11時からTBS系で放送中の『情熱大陸』。バイオリンを弾くパパイヤ鈴木、もとい葉加瀬太郎による「ジャジャジャージャージャー〜」。あの音楽、誰でも一度は耳にした事があるだろう。どんなすごい番組なのかと思いきや、各業界で活躍する一人の人物にスポット当て「密着取材」するという内容。しかし、その人選が歌舞伎役者やスポーツ選手に始まり、漫才師や若手俳優までバラバラ。これって?ただ単に何かのコマーシャルなんじゃないの。


5月23日にオフ・シアターで公開された麻生久美子主演の映画『インスタント沼』。記者もレディースデイの午後に新宿に足を運んだのだが、お客さんがあふれ返っていて席が無く断念した。この盛況ぶり。4月26日に放送された『情熱大陸』女優・麻生久美子が影響していないわけがない。

10代で今村昌平監督の「カンゾー先生」で映画デビューしたアソクミ(麻生久美子)。着実に演技力を磨き、今や映画界ひっぱりだこの人気女優だ。番組では共演者やスタッフをメロメロにする麻生のユニークな言動や、のびのびとした私生活など彼女の魅力をいっぱい紹介した。
『インスタント沼』には、当サイトおなじみの加瀬亮も出演しているのだが、若い女性はもとより、主演のアソクミ見たさに本来こういった映画のターゲットでないような年配男性や、おばあちゃんの姿がちらほら。列に並んだお母さん集団が『情熱大陸』のアソクミの話題で盛り上がっていたから間違いない。

5月31日放送予定は、俳優の市原隼人。完全なTBS系製作の映画『ROOKIES』絡みだ。これでまた、上記のお母さん集団やおじさん達は市原を見に映画館に向かうのだろう。

『情熱大陸』の視聴者はどちらかというと、年配者が多いというイメージがある。裏番組に「新堂本兄弟」や「ガキの使い」などが控え、元々ライバルの「素敵な宇宙船地球号」(テレビ朝日系)には、エコ好きなOLが飛びついている。

『情熱大陸』に若い世代を取り込もうと、若者に人気の市原隼人や小栗旬などをピックアップしてみるが、さすがに益若つばさやチュートリアルまで行くと中年層はついていけない。

そこで番組ではどっちの視聴者にも見てほしいので、人気有名人とそうじゃない人選を「バラバラにちりばめる」という荒業に出ている。
先週の放送の、長野の小学校音楽教師・桜井先生の回。(ちなみにその前は紀里谷和明監督。)一見、田舎の音楽の先生だが児童全員に吹奏楽をやらせて、全国大会に出場するというスゴ腕教師。初めて楽器に触れる児童と先生の“尋常でない”ガンバリが描かれる。昨年からの続編みたいなので、人気テーマなのだろう。桜井先生と子どもたちが与える感動は、『ROOKIES』の比ではない。ドキュメンタリーならではの秀作だ。

で、今週は市原隼人。演技する市原隼人、仲間とご飯たべる市原隼人、将来の夢を語る市原隼人、寝顔のカワイイ市原隼人。と未見ながら「市原隼人祭り・わっしょい!ワッショイ!の30分。」が想像できる。

タレント映画CM番組なのか?、真面目ドキュメンタリーなのか?いまいちよく分からないナゾの番組『情熱大陸』なのである。
(編集部:クリスタルたまき)

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【参照】
『情熱大陸』(TBS系)