AFX通信によると、米財務長官に指名された米投資銀行大手ゴールドマン・サックス(GS)のヘンリー・ポールソン会長兼CEO(最高経営責任者)が、財務長官職との利害相反を回避するため、保有するGS株などを売却する方針であることが21日、分かった。これは、ホワイトハウスの報道官が同日明らかにしたもので、米SEC(証券取引委員会)に提出された報告書によると、ポールソン氏は、GS株式323万株を保有しており、時価換算では約4億8000万ドル(約550億円)に上る。

  また、ポールソン氏は、譲渡などで条件がある制限付き株式(時価5000万ドル超)に加え、妻とともにGSが運営するファンドに多額の出資をしているため、これらについても、政府倫理局(OGE)などと相談し、処理方法を詰めるとみられている。同氏は、大量の株式売却に伴い、税率も高くなることが予想されるため、売却益を米国債への投資に振り向けるとみられる。【了】