“爆買い軍団”撃破の浦和にUAE紙注目 07年ACL王者が「クラブW杯に一歩近づいた」

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12月のクラブW杯開催国でも報道 「浦和がACLファイナルに辿り着いた」

 18日に埼玉スタジアムで行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝、浦和レッズ対上海上港の第2戦は浦和が1-0で勝利し、合計スコア2-1で10年ぶりの決勝進出を果たした。

 攻守に規律の取れた戦いぶりは今年のクラブワールドカップ(W杯)の開催地UAEでも注目されており、現地紙「ザ・ナショナル」が取り上げている。

 第1戦をアウェーゴールを奪ったうえでの1-1ドローで終え、優位な状況に立っていた浦和。この日も前半11分にMF柏木陽介のCKからFWラファエル・シルバが鋭いヘディングシュートを叩きこんでリードを奪うと、ブラジル代表FWフッキのマーク役を託されたDF槙野智章、そしてDF遠藤航、GK西川周作といった日本代表クラスの守備陣が奮闘。ブラジル代表MFオスカル、FWエウケソンも含めた相手の強力アタッカー陣に最後まで決定機を与えずに勝利を奪った。

 この勝利は、中東の地でも注目されているようだ。「浦和レッドダイヤモンズは上海上港を破り、ACLファイナルへと辿り着いた――そしてUAEで12月に行われるFIFAクラブW杯に近づくステップを踏んだ」と紹介。「2007年のアジアチャンピオンは、大枚をはたいた上海上港のオスカルやフッキ、かつてポルトやチェルシー、トットナムを率いたアンドレ・ビラス=ボアスと対峙した」と、中国の“爆買い軍団”との対決の構図を説明した。

 そして同紙が勝利の要因として挙げたのは、試合の入り方だ。

上海の“個”に浦和の組織力が上回ったと指摘

「浦和は立ち上がりから積極的なゲームを展開し、奪ってからも鋭い攻撃を仕掛けた。そして11分にヘディングシュートでシルバが先制ゴールを奪った」と先制点が大きかったことに触れるとともに、「後半に入って上海はフッキの低弾道シュート、2015年に広州恒大で優勝経験のあるエウケソンらが同点に追いつこうとしたが、彼らの努力は防がれた」と浦和の規律の高さが上回ったことも明記した。

 決勝の相手はサウジアラビアの強豪アル・ヒラル。2007年以来のアジア王者に輝けば、昨年日本で行われたクラブW杯で優勝したレアル・マドリードと対戦するチャンスも出てくる。中国の新興勢力を倒した日本の“赤い悪魔”は、アジアでの存在感を再び高めようとしている。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

【動画】Jリーグ公式YouTubeチャンネルで公開された、ACL準決勝第2戦「浦和vs上海上港」の試合ハイライト

https://youtu.be/2CHTYAXZhG0

Jリーグ公式YouTubeチャンネルで公開された、ACL準決勝第2戦「浦和vs上海上港」の試合ハイライト