開幕5連勝を飾ったインテルから、今季ここまでゴールを奪ったのは、カルピのアントニオ・ディ・ガウディオだけだ。この試合を除き、インテル守備陣はアタランタ、ミラン、キエーヴォ、ヴェローナを相手に、1-0で勝利している。

夏に加入したミランダやジェイソン・ムリージョのケガがあったにもかかわらず、インテルはソリッドさを手にしている。ギャリー・メデルの功績でもあるだろう。メデルはチリ代表でも、センターバックとしても価値を示せることをすでに見せていた。

アレックス・テレスにも触れるべきだろう。左サイドですぐに大きな貢献を果たせている。サミル・ハンダノビッチを守るのがアンドレア・ラノッキアとフアン・ジェズスだけだった時代は、遠い過去のようだ。

そして、フェリペ・メロだ。実際には、インテルサポーターも最初は彼をあまり信頼していなかった。ユヴェントスでは半分失敗に終わり、セレソンでもネガティブな話題があったからだ。だが、ロベルト・マンチーニ監督がガラタサライ時代、メロのメンタリティーが変わったことに気付いたのは明らかだろう。そして指揮官はメロを信頼し、フロントに獲得するよう主張し続けた。

そして、それが正しかったことは、ピッチが物語っている。メロは運動量と犠牲を保証し、さらにはヴェローナ戦のヘディングシュートのように、大事なゴールも決めている。そしてまったくキレることがない。これは続くだろうか? すべては彼次第だ。

4チームには敬意を払うが、インテルに敗れたなかでハイレベルなチームはミランだけだった。インテルは有利な日程を存分に生かしたのだ。これからホームでのフィオレンティーナ戦、アウェーでのサンプドリア戦、ホームでのユヴェントス戦と、厳しい戦いが続く。

だが、欧州カップ戦がないことも、もちろんインテルの助けとなるだろう。マンチェスターやバルセロナに向かいつつ、リーグ戦の準備をするのと、一週間を通じて力を回復できるのは、まったく違う。

ジェフリー・コンドグビア、アデム・リャイッチ、イヴァン・ペリシッチに慣れる時間が必要なのは当然だ。特にリャイッチとペリシッチは、マーケットが閉まるときに合流したからである。順位が好調なことから、マンチーニ監督は冷静に彼らを待つことができる。徐々に組み込んでいくために、ベストの形を選ぶことができるのだ。

ステファン・ヨベティッチも、もっと力を出せるだろう。まだ本来の得点力を見せていないマウロ・イカルディは当然だ。つまり、インテルはここまでポジティブではなかったプレー内容の面でも、クオリティーを高めていくことができるということだ。

インテルサポーターが夢を見ているのは、ライバルたちが苦しんでいるからでもある。ユヴェントスは半世紀ぶりとなるほどの悪いスタートを切り、コスタス・マノラスのオウンゴールはローマの現状をよく示している。ミランは失点が多すぎで、ナポリはジェットコースター状態。ラツィオはサポーターから抗議され、フィオレンティーナは高い順位にいるが常に納得させているわけではない。

つまり、インテルの後ろには、砂漠が広がっているのだ。