出版界が震撼した「マルコポーロ事件」をご存じだろうか。1995年2月、ナチスによるユダヤ人大量虐殺「ホロコースト」の存在を否定する記事を掲載した文藝春秋発行の月刊誌「マルコポーロ」が自主廃刊に追い込まれた大騒動だ。その際、同社に対して猛烈な抗議を加えたのが、米国・ロサンゼルスに本部を置くユダヤ人団体サイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)である。SWCは文藝春秋に広告を出稿する企業に向けて