ラブホテルに対する意識が私たちの世代でがらりと変わった、と発見した女子大生が、それを卒論のテーマにした。しかし、先行してラブホテルを研究していた井上章一に厳しい言葉を浴びせられる。「君の卒論、私の書いたものをまとめただけでつまらなかったけど、大学院に進めてよかったね」弱点を指摘されても、彼女ーー金益見(きむ・いっきょん)はラブホテル研究を諦めなかった。独自のアプローチとして、ラブホテル経営者や建築