匿名の読書猿氏が著した『問題解決大全』(フォレスト出版)は、労作の良書だ。あちこちの本から、問題解決に役立ちそうな手法を拾い集めてきており、実用的な意味でも示唆に富んでいる。それで、私も今年度のゼミの教材にした。 とはいえ、この本、元ネタに引っ張られて、その要約がかならずしも問題解決というテーマの下にまとまっていない。用いている事例も、リアルな仕事や生活の経験が浅いのか、的はずれのものも少なくない