毎年この時期になるとザワザワすることがある。「村上春樹ノーベル文学賞問題」である。落選することが問題なのではない。そのあとの「村上春樹氏、また受賞逃す」という報じられ方にザワザワするのである。たとえば村上春樹が元気に手を上げて立候補して落ちるなら話はわかる(つまり選挙の出馬のように)。しかし毎年「また逃す」と勝手に言われてしまうのだ。理不尽の香り。受賞の瞬間を待ちわびるハルキストの聖地「村上春樹