ごめんなさい。感想はもっともっと早く伝えなくちゃ駄目でした。大塚幸代遺稿集『初恋と座間のヒマワリ』
『初恋と座間のヒマワリ』は大塚さんがデイリーポータルZに書かれた500を超える記事のなかから青春というワンテーマでくくって記事をチョイスし、記事の書かれた時系列ではなく共通するような要素を繋いで10篇で1つの作品になるようにまとめたものとなります。(1本目の『多摩川、「ザ・ガーデン」』のヒマワリが2本目の『初恋と座間のヒマワリ』につながるみたいな)記事をトラックとしたら曲調の近いものを合わせて繋いでいく……『初恋と座間のヒマワリ』はDJ大塚幸代によるセルフミックスプレイのようなものだと私は思っています。 奇しくも、大塚さんの最後のブログは「DJは楽しいよ。曲あつめの段階から。」で締められており、これが公開されている彼女の最後のテキストとなりました。ライターとしてだけでなく、DJとしてもセンスのある方だったように思います。『初恋と座間のヒマワリ』は彼女のDJプレイだと思って、DJブースに立っている姿を想像して読んでいただければと思います。 掲載されている記事はデイリーのアーカイブをさかのぼれば読むことが出来るものばかりですが、電子書籍でしか読むことの出来ない解説・あとがき、そして本秀康さんのイラストなどの要素もあるので、デイリーのアーカイブで読まれた方も電子書籍版は違った感じで楽しんでいただけると思います。
（リイド社 デジタルメディア部 木本隆樹）
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