【インタビュー】桐谷美玲「一途に人を想いたい。理想の夫婦は、本気でゲームを一緒にやってくれる人(笑)」
「私が“ヴァンパイア”でも、ずっと好きでいてくれる―?」
どこからどう見ても普通の女の子なのに、初恋の人・哲(戸塚祥太)に近づく度に彼の血が吸いたくなっちゃう…。人間との恋に悩むヴァンパイアをコミカル&キュートに描いた「恋する♡ヴァンパイア」で主人公キイラを演じた桐谷美玲さんに、撮影の思い出、“普通の女の子とは”、結婚観についてなどを教えてもらいました!


S__6685023――「恋する♡ヴァンパイア」は初恋の人と再会し、恋をしていく姿が描かれていますが桐谷さんの初恋はいくつくらいでしたか?どんな男の子だったか覚えていますか?

桐谷:幼稚園の頃って初恋っていいます?
あまり覚えていないんですけど幼稚園くらいの時で「みんなが好きだった男の子」が好きでした(笑)。「みんな好きだから私も好きー!!」っていうような感じで、その頃はよくありませんでしたか?(笑)。走るのが早かった子だったと思います。


――それでは、桐谷さんの初恋の経験は今回はあまり活かされたりは…。

桐谷:してないですね(笑)。幼稚園の思い出ですからね(笑)。でも、キイラのように一途に人を想う気持ちは私もなりたいと思うので、彼女の哲くんへのまっすぐな想いはどうやったら出せるのかなと考えていました。


『好きな人と過ごすことで自然と変わっていく自分がいい』


――キイラの初恋の人・哲の8年後を演じられた戸塚さんの初登場シーンは、ご本人には申し訳ないですけどかなりイケてなかったですよね(笑)。

桐谷:あんな哲くんで来られたら正直「どうしよう」って思っちゃいますよね(笑)。それでもキイラは哲くん一筋で、あんなに純粋な想いでいられるのはちょっと羨ましいです。まっすぐで、自分の意思もちゃんとあって、人のことも思いやれるところはキイラの良さだと思いますし、だからこそみんなに愛されるんだなと思うので、私の理想でもありますね。

――キイラはダサかった哲をイメチェンさせてあげますが、桐谷さんご自身は彼氏を自分色に染めたいタイプですか? 自分が彼色に染まる方が楽しいタイプ?


桐谷:染まる方が楽しい方…かな? “染まる”って無理やりとかではなくて自然になっていくものだと思うんですよね。好きな物が似てきたりとか、共有できる物ができることってすごく楽しいことですよね。そういうふうに変わっていく自分はいいんじゃないかなと思います。

――キイラとご自身でここは“違うな”と思うところはありましたか?

桐谷:こんなにかわいらしくないなと思います。しぐさとか言葉遣いとか、服装とかは違いますね。ピンク色の服とか私服では着たことないですから(笑)。最大の違いは「キイラほど私は強くない」ところ。キイラが哲くんを思うが故にとった行動は私にはできないですね。


『今できることをやり続けることが大事だと思っています』


S__6685023――今回は台湾(モン・ガンルー)、韓国(チェ・ジニョク)、中国(イーキン・チェン)の俳優方との共演もありましたが現場の雰囲気はどうでしたか?

桐谷:みなさん日本語の得意な方達ではなく、私も中国語、韓国語が喋れるわけではなかったのでどうなるのかなとは思っていたんですけど、言葉が通じないながらもどうにかしてコミュニケーションをとろうとしていましたね。特に共演シーンの多かったみき役のモンちゃん(モン・ガンルー)とは、大学の中国語の勉強を教えてもらったりしながらコミュニケーションをとっていて本当にキイラとみきみたいな関係でした。彼女は現場のムードメーカーで、モンちゃんがいるだけで明るくなりました。覚えたての日本語を頑張って使おうとしている姿もかわいくて。クランクアップの時はお互い寂しくなっちゃって、モンちゃんは泣いちゃってました。本当に仲のいい現場で、モンちゃんとは今でも連絡をとったりしています。

――個性的なヴァンパイア・マイク役の、チェ・ジニョクさんとの共演はどうでしたか?

桐谷:チェ・ジニョクさんとは2日くらいしか撮影でご一緒する機会がなかったんですけど…筋肉がすごかったです(笑)。触らせてもらったんですけど、“鍛え上げられた肉体”というか…バキバキでした(笑)。

――桐谷さんご自身が今後、海外へ。なんて思いもあったりしますか?

桐谷:今は全然イメージしていないですね。今できることをやり続けることが大事だと思っています。


『自分と全然違うことをやれるから面白い』




――今まで正統派の役から桐谷さんのイメージをいい意味で覆すような突飛な役も演じてこられていますが、“女優の見え方”についてどんなスタンスで取り組んでいますか?

桐谷:イメージを崩そうとかは全く思っていなくて、例えば「女子―ズ」とか「ヒロイン失格」のような役柄の方が素に近いぐらいで、すごくのびのびと楽しく演じているんです。いろんなキャラクターを演じさせてもらっていますけど、「こうしよう」「ああしよう」と特に考えているわけではなく、“自分と全然違うことをやれるから面白い”っていうスタンスが大きいですね。

――これからさらにいろんな役を演じる楽しみもありますね。

桐谷:20代半ばになった今は、自分の年齢より下の役から年上の役まで幅広い役を演じられる時なのかなとは思っているので、今後もしかしたら母親役とかバリバリ働いている女性の役など演じたことのない役への挑戦もあるんだろうなと思っています。