アップル曰く、メッセージを受信する権利は「主観的信念」
それでもiMessage訴訟は法廷へ。
携帯電話に送られてくるテキスト・メッセージを受け取ることは権利でも、ましてや前提事項でもない。もしあなたがそうだと思っていても、アップルはあなたが「主観的に信じている」ことについて責任を負えないと言っている、とロイターはリポートしている。
カリフォルニア州サン・ホセの米連邦地裁は先週月曜夜、アップルに対し、iMessageのテキストメッセージ・システム不備に対する連邦訴訟を受けるよう命じた。ロイターが、裁判準備書類に記された今回の訴訟に対するアップルの返答をリポートしたのは、訴訟決定の後だった。
アップルは顧客満足を真剣に考えていますが、この件のように、原告が主観的に信じている通りにテクノロジーが機能しない、というような場合には、法は何の救済策も提示しません。
原告、エイドリアン・ムーア は、iPhone 4からサムスン社のGalaxy S5に機種変更後、5月に集団訴訟を起こした。多くの人々と同じように、彼女はiPhoneユーザーから彼女宛に送られたテキスト・メッセージが、アップルのiMessageシステム内に留まり、Verizon Wirelessに引き渡されることもなく、結局自分のAndroid端末に届いていない、ということに気づいた。
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訴えはアップルが状況の処理を誤り、この欠陥をユーザーに知らせることを怠ったと主張し、ムーアはiMessageの欠陥が彼女とVerizon Wirelessとの契約を阻害したと訴えた。
米連邦地裁判事ルーシー・コーによると、「原告は、アップルの意図的な行動が契約関係の侵害や混乱を招いたと主張するために、全てのテキスト・メッセージを受け取る絶対的権利を主張する必要はない」とのことだ。
アップルよりユーザーへ:メッセージを受け取れなかったのはユーザーの責任です
アップルは、単に示談に持ち込む可能性もある。同社は世界で最も価値のあるテック企業であり消費者ブランドでもある。示談にかかる費用は、所有する1,189億ドルの現金と有価証券の、ごく一部でしかない。
CEOティム・クックは問題の矢面に立ち、自社の失敗に対して謝罪することすら厭わない人物として知られている。2年前のどうしようもないApple Mapsの件や、最近ではiOS 8のバグも思い出される。
今回に関しては、会社がその問題修正に取り組んでいるにも関わらず、クックもアップルも公式な謝罪を表明していない。ユーザーがシステムから抜け出ることができるようにするオンライン・ツールを先週になってリリースしたのが、最新の動向だ。
これは、iOSから離脱した人々のメッセージを、バーチャル世界の遥か彼方へ放り投げてしまった事の償いにはならないかもしれない。しかし現実的に求めることができる謝罪に一番近いもの、ということにはなるだろう。結局のところ、我々が購入した電話で、我々が費用を支払っているワイヤレス・サービスを通じて、実際にテキスト・メッセージを受け取る事ができると主観的に信じていた我々自身の落ち度なのだ。
我々はなんと愚かだった事か。
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Adriana Lee
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