元自衛官でグーグル、マイクロソフトとアメリカの企業を渡り歩き、現在NKSJホールディングスで働く異色の企業人・石井敦が、「日本は学歴にとらわれすぎ」と一刀両断する記事が産經新聞に掲載され、ネット上で話題となっている。

都内の名門・日比谷高校から防衛大に進み、航空自衛隊に約10年間勤務した石井だが、その後海外で学歴が話題になったことはなく、マイクロソフト社での上司は高卒だったという。難易度の高い大学を卒業した人よりも、ハイレベルな仕事をしていたと語っている。

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石井の「学歴ではその人の力を判断できない」という意見に、

・日本の入試では、どうしても読み書きに特化した人が受かりやすいからなー
・確かにかつてより、威信が落ちてる気がします
・オウムは有名大卒者ばっかり。学歴で人を測ることがいかに困難かわかる
・高学歴で無職の友人がいっぱいいますけど…

など同調するコメントが多く寄せられた。石井は元自衛官の視点から、高学歴の歴代首相がいかに無能であったか述べ、国を牽引するトップを選ぶ際「学歴にとらわれ過ぎるのはどうか」と疑問を投げかける。

日本のエリート街道からアメリカの成果主義社会まで目の当たりにした石井の言こその説得力があり、

・そういえば漢字も読めない首相がいたね
・電車に乗ったこともない人が庶民の経済感覚を理解できるわけがない
・原発を推進して人災をまねいたのは他ならぬ高学歴社達では?

と、一部のブロガーが辛辣に批判するに至った。学歴だけで首相になれる訳ではないが、官僚に高卒者はいない。

しかし、その一方で、

・なんだかんだ言って「東大卒」だと無条件に頭が下がる
・向上心や問題解決力があるのは、やっぱり高学歴の人だと感じますね
・平均的には、収入と比例するからエリート教育を無視できない
・とにかく大学だけは行け!と親に言われた

などと言うように「学歴」を重視する風潮は根強い。

また、

・中国はもっと厳しく、凄まじい学歴社会って聞たことが…
・海外の人種差別や身分制度に比べたら努力の効く学歴はなんでもないでしょ
・「勉強」でチャンスが広がるなんてありがたいじゃないの

など他国と比較するコメントも見られた。

ともあれ、今の日本は組織を出て起業したり、グローバルに活躍する人材を必要としていると言われて久しく、教育や入試制度の問題点を指摘する声は多い。「その人の力」とは筆記試験だけで測れず、刻々と変わるものでもあるとの認識に変わりつつある。履歴書から学歴欄のなくなる日もくるのだろうか?

(小玉葉子/effect)