フェイスブックの極端なアップデートによって、Facebook ページの投稿がユーザーに届きにくくなっている
Facebook ページのオーナーがファンに投稿を見てもらう最善の方法は、広告料を支払うこと。
ブランドや企業、有名人が運営する Facebook ページの投稿を見る人の数が減っている。フェイスブック自身もこれは承知の上だ。
フェイスブックはこれまで長い間、コンピューター制御によるルール(いわゆるアルゴリズム)を使ってユーザーのニュースフィードに表示する内容を決定してきた。最近同社はこのアルゴリズムを調整し、Facebook ページ(組織や企業によって運営されるプロモーション用のページ)からの投稿がユーザーのニュースフィードに表示される確率を減らした。
Facebook ページのオーナーがフェイスブックに広告料を支払うと、同社のアルゴリズムによる「有機的な」配信の上限を超えて、投稿が配信される確率を高めることができる。そしてこの広告料はフェイスブックの収入源の一つになっているのだ。
フェイスブックはニュースフィードをアップデートした理由について、「コンテンツの質を高めるため」だと述べている。しかし結果は次の通りだ。多くのファンを持つ有名人やブランドは、これまで通りファンにメッセージを届けることができる。しかし、Facebook ページでマーケティングを行いたいと考えているスモールビジネスは、フェイスブックに広告料を支払わなければ自分たちのメッセージを限られた確率でしか届けることができない。
ユーザーのニュースフィードに表示可能な記事数は、平均すると一日あたり 1500 件だという。昨年 12 月にフェイスブックは、投稿の競争が激化することによって、結果的に多くの Facebook ページは「有機的に」配信される確率が下がるだろうと言っていた。
フェイスブックのスポークスマンは本日 ReadWrite に向けた声明の中で、「有機配信はページや投稿内容によって変化するため、我々がページに対して特別な配信数を設定するようなことはありません」と述べた。
実際のページビューがどれくらい影響を受けているかどうかは不明だが、Valleywag が本日報告したところによると、Valleywag の有機配信数は同社のページで「いいね」ボタンを押してくれた人数のおよそ 1〜2% にまで減少しているという。
ReadWrite のライターであるローレン・オルシーニも、彼女の投稿を見てくれているファンの数が激減したと感じた一人だ。本日オルシーニは、彼女の新しい本が発売されるというニュースを、ページで「いいね」を押してくれた600人以上のファンに向けてシェアした。ところがこのニュースがフィードに表示されたファンはわずか34人だったという。これは彼女のファン数のわずか5.6%に過ぎない。
フェイスブックによれば、多くのファンに確実に投稿を見てもらう最善の方法は広告を購入することだそうだ。各ページは広告を購入することができ、広告主は特定のユーザー層をターゲットにすることが可能だという。
「他のメディアと同様、企業が人々に自分たちのコンテンツを見てもらいたいのであれば、最善の戦略はこれまでと変わりません。広告料を支払うことです」とスポークスマンは言っている。
しかし、こうしたキャンペーンによって広告主が得られる広告効果測定の精度については、いくつかの論争が巻き起こっている。
また、フェイスブックがこうした変更を行ったことで、今後広告主が完全にフェイスブックから離れていってしまうという可能性もある。
多くの人々は、Facebook をこれまでの伝統的なマーケティング・キャンペーンに代わる無料の広告として利用してきた。有機配信の減少は Facebook ページのオーナーにとって心配の種であり続けるだろう。Facebook がこれからも「コンテンツの質を高める」ことを重要視して有機配信を減らしていくのであれば、企業も小規模なショップも有名ブランドも皆同様に、マーケティング戦略を見直す必要に迫られるだろう。
画像提供:Andreas Ivarsson
Selena Larson
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