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Snow Leopard は、アップルの過去を振り返らない戦略の新たな犠牲者となったようだ。

正式な発表はなされていないものの、どうやらアップルは Mac OSX 10.6 Snow Leopardが搭載されたコンピュータのサポートを終了したようだ。

今週火曜日に同社は、最新OS10.9 Mavericks のセキュリティー欠陥を修正する重要なアップデートをリリースした。その際一緒に10.8 Mountain Lion、10.7 Lion 用のパッチもリリースされているが、それ以前のOSへの対応は行われていない。ただし、現時点で Snow Leopard に問題のセキュリティー欠陥が存在しているかどうかは確認されていない。

仮に Snow Leopard のサポートが事実上終了しているのだとすれば、アップルは、古いOSを十年以上サポートし続けるというマイクロソフトの築き上げた伝統から逸脱することになる。確かにマイクロソフトのサポート期間の長さには一部から「やり過ぎ」との声もあがっている。Wiondows XP が発売されたのは2001年10月25日であり、既に12年の歳月が過ぎているが、同社は今年の4月8日までそのサポートを続ける予定だ。

一方で Snow Leopard は発売からまだ4年しかたっておらず、リリース日は2009年8月28日だ。よって5台に1台の Mac は未だにこのOSを使っている。

もしかしたらアップルは、Snow Leopard ユーザーは Mevericks にアップグレードするのが当然だと考えているのかもしれない。確かに今は直接アップグレードできるようになった上、Lion や Mountain Lion への移行には20ドルかかっていたのが、今回は無償でできてしまう。

アップルが Snow Leopard を引退させる理由として考えられるのは、Snow Leopardが初期の「Core」プロセッサーに対応する、同社にとって最後の32ビットOSだからかもしれない。その後の Mac OSX 10.7 Lion 以降はすべて64ビットとなっている(同社の最新 iOS も64ビット仕様だ)。

アップルは過去にも技術基盤を変える際には古いデバイスを切り捨ててきた。例えば Power PC 搭載の MacMini のプロセッサーは64ビット非対応であったため、全くアップグレードができなかったのだ。

一番困るのは、アップルが特定のプラットフォームのサポートを終了すれば、周囲もこれに倣うということだろう。そう遠くないうちに、Chrome や Firefox も Snow Leopard 非対応になってしまうかもしれない。2009年以降に新しいハードを購入していないアップルの顧客が見捨てられてしまうのはどうにも残念で仕方がない。

画像提供:Apple

Lauren Orsini
[原文]