黒木華「海外にも挑戦したい」、ベルリン映画祭銀熊賞受賞の凱旋会見。

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第64回ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞にあたる銀熊賞(Silver Bear for Best Actress)を獲得した女優・黒木華(23歳)が、2月17日に帰国記者会見を開き、受賞の喜びを語った。

会見の一問一答は次の通り。

Q.女優になる前に憧れていた女優さんや、今目標にしている女優さんはいらっしゃいますか。また、今回賞を獲ったことで、これから黒木さんが女優として活動していく中で変わったことや励みになるようなことはありましたか?

A.大好きな女優さんはやっぱり松さんなので、その松さんと一緒に出ることのできた映画というのも私はすごく嬉しいですし、松さんも喜んでくださっているようなので、それがすごく嬉しいです。これを頂いたことは、私の人生にすごく大きなことで関わってくるとは思いますが、あまり変に気にせず、自分自身のペースを持ってこれからも頑張っていけたらいいなと思います。

Q.日本人最年少での受賞という点についてはどのように思われていますか?

A.おお!(笑)信じられないと思いました。本当にこの役をやらせていただいて、運が良かったなと思います。素敵な女優さんの中に名前を挙げていただけて、頑張らなきゃなって思います。

Q.次こんな賞を獲れたらな、というのはありますか?

A.獲れたらなんでも嬉しいですけど(笑)、でもやっぱり賞というよりも、作品がいろんな方に評価されたり、「好きだ」って言ってもらえることの方が私は嬉しいです。

Q.演じるときに気をつけていることなどがあれば教えてください。

A.そうですね…できるだけフラットでいれるようには気をつけているかも知れないです。あまり自分で気持ちを固めたりとかせず、たくさんの方が関わっているものなので、周りの方と話をしたり、「自分の気持ちが凝り固まったりしないようにしよう」といつも心がけています。

Q.某朝ドラの方も某研究者の方も割烹着で、最近割烹着の方がたくさんいらっしゃいますが、黒木さんは割烹着着た方が活躍されていることに何か思われることはありますか?

A.そうですね…(笑)。この割烹着をいただいて、家で料理するときとかに使っているんですけど、やっぱりすごく便利で、お腹も冷えないし、服も濡れないし、みんな使えばいいのになって思います(笑)。

Q.公式上映の時には、山田監督と一緒に世界中から集まったお客様と映画をご覧になったと思うんですが、日本とは違う反応などはありましたか?

A.すごく特別な空間にいさせてもらったなと思いますね。やっぱり素直な反応を間近に見れたので、タキちゃんがお見合いをして奥様に「鉄砲当たらなくても死んじゃうわよ」って言われているところとか、みんなすごく笑ってくださったりとか。そういうところを見ていて感じるのがすごく嬉しくて、会場が一体になっている感じがして、監督もそれを感じてらっしゃったようで、すごく良い試写でした。すごく嬉しくて、本当に感動してしまいました。上映が終わった後の拍手がとても温かくて、「ここに来れてよかったな」と心から思いました。

Q.今回の作品は黒木さんの知らない昭和の時代の作品でしたが、苦労した点や大変だったことはありますか?

A.着物で色々な所作をするというのが一番難しかったかなと思います。普段着物を着て過ごすということがないので、昔の女中さんがやりなれているようにできるように、日常で着物を着たりとか、たすきがけをしたりとか…。「女中訓」を読んで女中さんの生活を勉強したりしました。

Q.ベルリンで世界を見て、視野も広がったと思いますが、海外の作品に興味が湧いたり、活動の幅を広げてみたいというお気持ちはありますか?

A.それは、もともと変わらず、お芝居自体が好きなので海外で出させていただける機会があればどんどんチャレンジしていきたいですし、色んな監督さんを見ることができたので、遠かったもの、夢の中にしかなかったものが目の前にある、というのを経験できたということは、たぶんちょっとずつ変わったのかなと思います。そういう機会があれば頑張りたいと思います。