By Andrew Ferguson

日本での労働時間は原則として8時間と労働基準法によって定められている一方、法律を順守していない企業もあり、サービス残業という言葉まで存在します。8時間以上勤務することが珍しくない現在の社会情勢の中で、デザイナーや芸術家など斬新なアイデアや発想力を求められる仕事に従事する人たちは、朝9時から17時までの8時間ではなく正午から夕方までの6時間働くほうがより生産性の高い仕事をこなす、ということが判明しており、The Atlanticがその理由を公開しています。

Why the 9-to-5 Day Is So Tough on Creative Workers - Lauren Davidson - The Atlantic
http://www.theatlantic.com/business/archive/2013/12/why-the-9-to-5-day-is-so-tough-on-creative-workers/282331/

例えば神経科学者のKenneth Wright氏は「人間の認識力は、就寝時間の5〜6時間前の時間帯において最も効果的に発揮され、起床してから数時間はほとんど効果を発揮しません。つまり、労働者、特に頭を使う仕事に従事している人のパフォーマンスを最高に引き出す時間帯は、朝でなく夕方ということになります」と言及しています。

ハーバード大学医学大学院の研究からは、注意力や認識力など人間の意識に関する能力が最も効率良く働き始めるのは起床時間の4時間後になり、朝の時間帯は決断力に欠けるということも判明しています。

By tzu kwan valino

長時間考えたり、発想や思いつきが必要なクリエイティブな仕事をする人が、朝ではなく夜に仕事をするほうが生産的であることを示す研究は他にも多くあり、南カリフォルニア大学の分子計算生物学部のSteve Kay教授によると、クリエイティブな仕事をする人が最も集中力を発揮し始めるのは朝の遅い時間帯であるとのこと。

また、別の研究では「クリエイティブな仕事をする人は6時間以上働くと生産性が落ちる」こともわかっており、朝9時から17時の8時間労働が適していないと指摘されています。

By Adam Foster

現代では不可能に思えますが、実際に6時間労働を導入した会社が存在します。コーンフレークで有名なアメリカのケロッグ社は、1930年に1日8時間の労働時間を6時間に短縮。ケロッグ社の経営陣は、社員に家族と過ごすなどの自由時間を与えることで多くの雇用を地元に提供できると考えたそうです。ケロッグ社の労働時間の制度は好評を博していましたが、労働時間の短縮よりも多くの給料を求める従業員の訴えにより、この制度は1985年になくなってしまいます。つまり、クリエイティブな仕事をする人の効率性や生産性を最大限に引き出すには、起床してからすぐではなく、起きてから数時間経過した正午くらいから仕事をし始め18時頃には終了するのがベスト、というわけになります。