あなたなら何を作る？ 1735点、自由に使えるシルエット素材集が発売！
新刊『ポーズも自由自在！ 使えるシルエット素材集』（技術評論社）は、なんと1735点ものシルエット素材が収録されたCD-ROM付き。つまり、瀬川さんが制作したシルエット素材をそのままデータとして使えてしまうというもの。名刺や会社案内、ショップカードなどにシルエットのイラストを入れたいなというときなど、すぐに使えて便利な本なのだ。また、最大の特徴といえば、各シルエットの腕や足などがパーツにわかれるようになっているので、組み替えたり、ポーズを変えられるということ。
まず、本書を企画したきっかけは何だったのでしょう？
「“切りグラフ付箋”の型紙を見た担当編集者から、『シルエット素材とか得意ですよね？』と言われたので、逆に『普段シルエットを作る際にパーツにわけてトレースしているので、それを活かしては？』と提案したところ、類書と差がつけられるということで、企画がすんなり通ったんです。それでポーズが変えられるシルエット素材集になりました」
それにしても、こんなにたくさんの素材をデータとして流通させるとは思いきりましたね!?
「とりあえず作って置いておくだけ、というのも無駄ですし、どうせならいろんな人に使っていただけるものにしたほうがいいかなと……」
それは太っ腹！ 本書はビジネス、ライフスタイル、スポーツ、動物、ファンタジーと5つのカテゴリーにわかれており、ビジネスなら、例えばオフィスシーンでの人物の動きをモチーフにした様々なシルエットから、料理人、美容師、カメラマン、保育士、工事現場といった職業別の人物のシルエット、またスポーツでは野球、バレーボール、柔道、卓球など、あらゆるスポーツシーンでの動きを表現した人物のシルエット、さらに人物だけでなく、家具や文房具といったアイテムまで、バラエティに富んだシルエット素材が収録されている。
収録するシルエットは、どんなことを意識して選んだのでしょう？
「例えば、デスクとイスと座っている人物の素材などを組み合わせて、様々なシチュエーションが作れたらいいなと思ったので、シチュエーションを作るのに必要なアイテムや、人物が手に持てるものなども意識して揃えました。ただ、まだまだアイテムが足りていないなあというのが正直なところです。これでももう限界ギリギリですけどね……」
たしかに1735点もあれば、作るのは相当大変だったはず。スポーツや動物など、以前、切りグラフ付箋で使用したものを除き、ほとんどが本書のために作り下ろしたということにも驚いた。「とにかく1735点、ひたすらトレースやら調整をしつづけ、1年近くかかりました」と瀬川さん。
実は掲載したかったけど、できなかったものはありますか？
「手に入りにくい素材も作りたかったです。例えば西部劇や忍者、ハードボイルド的なものやゾンビとか。映画のモチーフも入れたかったんですけどね」
なるほど。忍者やゾンビのように遊び心のあるシルエットも見てみたい！
最後に、本書はどんなふうに活用してほしいですか？
「パーツをいろいろ組み合わせて、ちょっとおバカな使い方を楽しんでほしいです（笑）。章トビラでも紹介しているのですが、アーチェリーの選手とシマウマを組み合わせてケンタウロスを作ってみたり……。そんなユニークな組み合わせをいろいろやってもらいたいですね」
そう瀬川さんが語るように、組み合わせの工夫次第で、さらにオリジナルな活用ができそうだし、ビジネスだけでなく、手紙や年賀状などのモチーフにもおすすめ。幅広く楽しめる一冊です！ （田辺香）
